ニップンは5月15日、米国のユタ製粉社に2千500万㌦(約33億円)を出資する契約を締結した。米国での製粉事業は、ニップングループとして初となる。ニップンの出資比率は25%で、ニップンUSAを通じて出資する。
ユタ製粉社は米国で製粉事業を中心に展開するPHM社(本社・米コロラド州)が出資する製粉会社。ニップンではユタ製粉社がユタ州に製粉工場を新設するにあたり、事業・戦略パートナーとして同工場の運営に参画する。同工場の建設着工時期は6月頃を予定しており、24年10月頃の稼働を計画。生産能力は日産約340t(小麦粉ベース)を見込む。ユタ製粉社は先進的な製粉技術を導入する最新鋭の工場となると同時に、PHM社傘下のEnergis Solutions社が保有する微生物低減処理に関する特許技術も活用する考え。
今回の出資は、ニップングループが長期ビジョンとして掲げる北米でのビジネス拡大とインオーガニック成長戦略の推進を含めた事業展開を具現化するもの。新たに米国で製粉事業を行うことにより、グループ全体の製粉事業の総合力を高める。また米国で展開しているニップンカリフォルニアやパスタ・モンタナとのシナジーも発揮し、米国での事業成長のスピードを加速させる。