日本人はまだ本当の「澪」を知らない――?世界で評価が高まる宝酒造のスパークリング日本酒「澪」は今年、新たな挑戦を開始。日本酒のおいしさを世界へ、そして日本でもさらに広げる。
11年発売の「澪」は、昨年までの累計販売本数9千万本超。スパークリング日本酒市場でシェア8割を占める圧倒的ブランドに成長した。購入者の半数は日本酒の新規ユーザーが占め、なかでも購買比率が高いのは20~30代女性。市場のすそ野拡大にも貢献する。
現在42か国で販売され、輸出量は右肩上がり。認知率は米国で34%、香港49%など、すでに世界ブランドといえる水準だ。
「今年はキャッチコピーに『ザ・ジャパニーズ・スパークリング・サケ』を打ち出し、世界で活躍する『澪』の情報を国内に逆輸入。ブランド鮮度向上を図る。日本酒の素晴らしさを国内外に広める『澪』の挑戦にご期待いただきたい」(7日の発表会で商品第三部長・清水隆広氏)。
第1弾として、昨秋行われた世界最大級のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」パリに出展。パリで日本人女性として初めてチョコ専門店を出店した、ショコラティエの佐野恵美子氏とのコラボによるオリジナルチョコレートで「澪」とのマリアージュを訴求した。
現地の専門家などから絶賛の声が多数寄せられているといい、これを日本でも紹介。来月には日本語版・英語版のファンサイトも開設する予定。
またブランドアンバサダーを務めるプロフィギュアスケーターの浅田真央さんが出演するYouTubeチャンネルでも、「挑戦」をテーマに動画配信を継続する。
商品も刷新。フルーティーさを高める成分をアップするとともに、すっきりした甘さの「澪」〈CLEAR〉が3月から新登場。おいしさの幅を広げ、ファン拡大を図る。
発表会では、佐野さんと浅田さんのトークセッションが行われた。
佐野さんによれば、フランスでは食前のシャンパン代わりに「澪」を飲むことが増えているという。今回は和の素材で世界にアピールすべく、日本産シャインマスカットを使ったチョコとのマリアージュを披露した。
浅田さんは「素材はお米だけなのにこれだけリニューアルできたのは、努力を重ねて乗り越えたからだと思う。私もさらに進化するため、『澪』と一緒に新たな挑戦をしたい」と目を輝かせていた。