プリマハム「賢く消費」に照準 サラチキ刷新、大豆ミートも拡充

プリマハムは、春夏商品政策のテーマに「楽しく消費、賢く消費」を掲げる。

「当社も4月に実施する食品値上げは、まだまだ続く。生活防衛意識が強まるなか、無駄なものは買わず賢く選択する傾向が強まるだろう」(商品企画部長代理 中瀬善一氏)。シビアな節約志向のなかでも、家飲みやプチ贅沢への欲求が高まっていることから、こうした消費者意識に寄り添うアイテムを揃えた。

今春はリニューアル品が中心。シェアの高いサラダチキンでは国産原料使用をより強調するため、ブロックタイプのパッケージに「九州産鶏肉」と大きく表示するとともに、新たに採用した「長崎県五島灘の塩」をアピールする。パッケージを縮小してプラ使用量を削減し、環境配慮も強化した。

強みのドライソーセージでも、スライスサラミや「北海道十勝カルパス」など7品をリニューアル。女子サッカーW杯などスポーツ自宅観戦のお供や、関東大震災から100年を迎えて高まる災害備蓄への意識に応える。

また「代官山ハイライフポークテーブル」シリーズとして展開してきたハイライフ社(カナダ)のハーブ三元豚を使ったハム・ソーセージは、首都圏以外のユーザーにも分かりやすく「東京代官山」とパッケージに明記。4品を刷新した。

ハム・ソー以外の加工食品では大豆ミート「トライベジ」に、要望の多かった「ナゲット」を追加。やわらかく食べ応えある食感に仕上げている。

トレーのままレンジで温められる常温惣菜シリーズ「ストックディッシュ」でも、新たに大豆ミートを使った「大豆のお肉とお豆のキーマカレー」を発売。肉を使っていないため、災害時などには温めずにそのままでもおいしく食べられるという。「トライベジ」を入口に大豆ミート商品を使い始めたライトユーザーをつかみたい考えだ。