寿司ネタ、水産加工品でもハラル認証 2社が国内初取得

ハラル・ジャパン協会(JHBA、東京都豊島区、佐久間朋宏代表理事)は、藪水産(香川県高松市)が寿司ネタ、池下産業(北海道広尾郡広尾町)が急速冷凍大トロいわし、マイワシ魚油でハラル認証を取得したと発表した。

藪水産が取得したのは「天然生海老」「アカニシ貝開き」「味付け魚卵」「寿司ネタ 加工 ホタテ貝柱開き」など。池下産業は道東沖で漁獲した希少性の高い大型いわし(100g以上)を急速冷凍した「大トロいわし」、道東沖で漁獲され十勝港で水揚げして加工した「マイワシ魚油」で取得した。

これら水産品、水産加工品でのハラル認証取得は、いずれも国内初。世界人口で約23%のシェアを占めるイスラム人口だが、高い人口増加率により30億人の突破も確実視されている。コロナ禍でも日本の食品輸出はイスラム市場で需要が増加、インドネシアなどでは日本食ブームによる日本食専門店も店舗数が拡大している。

同協会では、「食品輸出でのこうした取り組みは国内の中小メーカーにとってビジネスモデルの一つになるのでは。イスラム経済圏への輸出だけでなく、インバウンド需要の獲得も目指せる。様々な食品でハラル認証取得を後押ししていきたい」としている。