座りすぎが総死亡リスクを高め抑うつや不安症状の高さと関連 コーヒーブレイクに座りすぎの悪影響を減らす可能性 ネスレが発信

 「座りすぎが肥満・2型糖尿病の発症リスクや総死亡リスクを高め、体を動かしていても、それ以外の時間の座りすぎが、このようなリスクを高めてしまう」。

 こう指摘するのは、早稲田大学スポーツ科学学術院の岡浩一朗教授。ネスレ日本が11月26日に開催したウェビナーに招かれた。

 就労者における余暇・仕事中の座りすぎが抑うつ・不安症状の高さと関連していることも指摘。「最近の研究では認知機能などさまざまな悪影響を及ぼすことが分かっている」という。

 座りすぎの悪影響を減らすための行動としては「少し立って少し動く」ことを推奨。

 「コーヒーを飲みにブレイクしにいくといった少し動きが入ることで、中高強度の身体活動(通常の歩行以上の活動)と遜色ない効果が得られる。少し立って少し動くといった頻度が高まれば、強度は大きな問題ではないという研究が積み重なっている」と説明する。

 少し動く頻度と時間は30分に1回3分程度が望ましいとし、できるだけ頻繁に姿勢を変えることも推奨する。

 ネスレ日本は、社員の健康状態に加え、ストレス・座位行動(座りっぱなしの生活)の状況・コーヒーやポリフェノール摂取との関連について検討を行ったところ、コーヒーブレイクに座りすぎの悪影響を減らす新たな可能性が見出した。

 一方、ネスレ日本は、今年6月、第2回目となる「社員健康調査」を実施し、社員の健康状態に加えて、ストレス・座位行動(座りっぱなしの生活)の状況・コーヒーやポリフェノール摂取との関連について検討を行ったところ、コーヒーブレイクに座りすぎの悪影響を減らす新たな可能性が見出する。

 ネスレ日本の福島洋一ウエルネスコミュニケーション室室長は「今回の調査では、コーヒーの摂取が活気や元気の源になっている可能性があり、座位行動やストレス改善に役立っている可能性を示すようなデーターが出た。ポリフェノールに加えて、行動面でのコーヒーの役割にも1つ光を当てられたと思う」と語る。

 技術革新に伴う生活環境や仕事環境の機械化・自動化で1960年から座位行動は増加傾向にあり、2030年には座位時間が週当たり50時間に達するとの予測もある。
 こうした中、2020年からコロナ禍になり、外出自粛傾向や在宅勤務者の増加で、座位行動や心理的ストレスによる健康不安が一層高まっているとみられる。

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