新型コロナウイルス感染拡大防止のための外出自粛が続く中、公共輸送機関である鉄道の乗降客数が大幅に減少しているが、これに連動して売店、CVS、土産物店など駅ナカ物販も売上げを大きく落としている。兆候は2月終盤から見られ、事態の深刻度が増した3月に急減。4月に入って「緊急事態宣言」が発令・対象地区拡大して以降は時短営業・休業店舗も増え、減収に拍車がかかっている状況だ。
JR東日本管内で駅売店やCVS「ニューデイズ」を運営するJR東日本リテールネットの月次情報によると、「ニューデイズ」の前3月期既存店ベース実績は98・0%で着地した。
期首の4月から2月度までは100%前後、最大で±3.5%の振れ幅で推移していたものが、3月度は売上げで26.1%減、客数も25・0%減と急落した。4月の数字はゴールデンウイーク明けの発表となるが、首都圏の4都県はいち早く「緊急事態宣言」が出されたこともあり、3月度を大きく上回る下げ幅となる見通し。
一方、JR東海管内でキヨスク売店やコンビニ「ベルマート」などを展開する東海キヨスクでも、売上げは2月の最終週から徐々に落ち込みが始まり、鉄道の利用減少と連動する形で3月度は前年比約6割の減少。4月も同8割程度の落ち込みとなっている模様。特に大動脈・東海道新幹線の利用者数減少は、土産品の販売に大きな影響を及ぼしている。