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コンビニ大手3社 “売り方”から“在り方”へ 環境変化に挑む成長戦略

 コンビニ大手3社は、物価高や人手不足、消費行動の変化を背景に、各社の強みを生かした戦略を打ち出していく。構造改革や体験価値の向上、テクノロジー活用、地域密着などを軸に、変化時代の次なる成長を見据える。

セブン‐イレブン・ジャパン サプライチェーンを抜本改革

 インフレや円安が続くなか、価格転嫁だけに依存しない収益構造への転換を掲げ、数年をかけてサプライチェーンの抜本改革に取り組む。阿久津知洋社長は「50年間築いてきた仕組みを少しずつ変える、大きな変革になる」と語る。

 物流効率化や調達条件の最適化を進め、製造から店舗までを一体で見直す。常温商品のリードタイム見直しでは、物流負荷を軽減し現場の理解も得られた。今後も毎年テーマを定め、サプライヤーと双方にメリットのある改革を進める。

 商品面では「攻めの開発」へ転換し、数量・期間限定商品も投入を強化。「旨さ相盛おむすび」や「水素焙煎コーヒー」などが新規客層を呼び込み、カフェや米飯の回復につながった。あわせて、“出来立て”を来店動機に来店客を呼び込む「セブンカフェ ベーカリー」や「同ティー」を拡大。セルフレジ導入など省人化施策も並行して進める。

 出店では2030年度までに1000店純増を掲げ、多様なフォーマットで地域ニーズに対応する。

ファミリーマート ブランド価値の引き上げ

 効率重視の店舗運営と体験価値の創出を両輪に、ブランド価値の引き上げを図る。細見研介社長は「売上だけを追うと利益が残らない」とし、家賃・人件費・物価が上昇する環境下で、従来型モデルからの転換を進めている。

 昨年は成長に向けた“攻め”の施策として、大谷翔平選手の起用や体験型イベント「ファミフェス」を展開した。今後はIPビジネスを軸に「あそべるコンビニ」を掲げ、買い物そのものを楽しむ体験価値を打ち出すとともに、定番商品の分かりやすさとトレンド性を融合させた商品・企画を強化する。

 環境面ではBCP対応を強化し、移動型店舗の活用などで平時・有事を問わず機能する店舗運営体制を整える。リテールメディアやアパレル事業も成長分野として育成し、ストアブランド全体の底上げにつなげる。

ローソン テクノロジーで生産性向上

 テクノロジー活用による生産性向上と地域戦略を軸に持続的成長を目指す。竹増貞信社長は、高齢化や労働人口減少が進む中で「生産性を高めながら新たな価値を提供していくことが重要」と述べ、2030年度に日販30%増、店舗オペレーション30%削減を掲げる。28年度にはシステムの全面刷新を予定し、人手不足対応や働きやすさ向上に向けた改革を進める。

 AI発注システム「AI.CO」やセルフレジ、アバター接客などを活用し、省力化と顧客体験の両立を図る。未来型店舗「Real×Tech LAWSON」では、AIサイネージやロボットによる品出し・清掃、リモート接客などを導入し、技術と“人の温かみ”を融合した店舗モデルを検証している。

 出店では、自治体や地元企業と連携した「地域共生コンビニ」を展開。生鮮品や冷凍食品、地元商品を取り揃え、交流スペースを設けるなどニーズに応じた店づくりを進める。物価高対応では、価格訴求に偏らず、楽しさや付加価値を備えた商品・企画で来店動機を創出し、「そこにある小さなテーマパーク」と感じられる存在を目指す。

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