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マルサンアイ 「収益改革」から「成長進化」 豆乳新工場で生産拡大へ

 マルサンアイは11月10日、本社で25年9月期の連結決算について説明した。みそ事業の縮小で17年ぶりに売上高が減少。構造改革で収益性は改善したが、豆乳の生産強化や新事業の設備投資に加え、販管費の増加で減益だった。2年間の構造改革はほぼ完了したとして、26年度から「成長進化」へ転換を進める考え。

 主力の豆乳事業は25年9月期246億7700万円で前年比5.3%増と堅調を維持したが、生産能力は限界に近づいている。今後の生産拡大に向けて既存工場の強化に加え、本社敷地外の新工場建設に向けて設備投資を進めている。

 また、海外事業拡大とプロテインクライシス解決への貢献を目的にカナダで設立した「Alinova Canada Inc.」では、新事業として粉末状「豆乳パウダー」の製造・販売を26年にスタートする。粉末飲料など主に業務用で展開していく計画で、日本やカナダなどでサンプル配布を進めており、3年後の黒字化を目指している。

 一方、みそ事業については、国産原料を使用した付加価値商品に絞り込んだため、25年9月期の売上高20億3000万円で前年比45.1%減。さらに26年9月期には10億3600万円まで減少する見込みで、以降は10億円程度を維持していく考え。

 ただ、セグメント利益では24年9月期8526万円から25年9月期1億3411万円まで回復しており、黒字化のめどが立ったとしている。

 今秋冬の新商品では、毎日でも飲み切りやすい125㎖サイズで「調製豆乳1食分の鉄分」「豆乳飲料麦芽コーヒー1食分のカルシウム」「豆乳飲料抹茶1食分のカルシウム」など栄養機能を強化した豆乳を新発売し、差別化を図った。

 ブランドステートメントを「そのひと粒から、おいしい未来をしぼりだそう」に刷新した。

新社長に稲垣宏之専務 製造基盤強化に注力

 また同社は12月12日付で、新社長に稲垣宏之常務が就任する。堺信好社長は同日付で代表取締役会長CEOに就任すると発表した。

 同社では、2年前から堺社長が収益改善に向けた構造改革を進め、25年9月期でひと段落し、成長路線に切り替え、需要が右肩上がりの豆乳事業を強化していくため生産拡大を進めていく方針。

 新社長の稲垣常務は生産本部出身で生産統括部長などを経験しており、製造基盤の強化に力を入れていく考え。

 稲垣常務は「豆乳パウダー、豆乳飲料、チルドの拡大に向けた設備投資を計画しており、それを実行させ、つなげていく」と話す。

 稲垣新社長は1964年11月6日生まれ。87年にマルサンアイに入社し、06年生産統括部製造部飲料工場長、11年生産統括部みそ工場長、14年生産統括部統括工場長、15年生産統括部長、16年マルサンアイ鳥取取締役、19年マルサンアイ取締役、21年玉井味噌代表取締役社長(現任)、23年常務取締役(現任)、24年Alinova Canada Inc.最高経営責任者(現任)などを歴任した。

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