大阪・関西万博が閉幕して1か月が経った。会期中は多くの食品企業も大なり小なりかかわり、「認知度向上に手応え」「想定以上に売れた」などの声が上がった。
▼1日の来場者数は、当初10万人を割っていたが、終盤は国内外から20万人以上となり、宿泊は神戸などの周辺都市にも波及し、その飲食効果は広範囲の都市部にも広がったようだ。大阪観光局によると、今年1~9月の訪日外客数の前年同期比伸長率は、東京16%増に対し、大阪は23%増とインバウンドも後押ししたと言える。
▼こういった背景もあり、関西外食市場は万博後の市況が話題に上がる。飲食店や業務卸は今のところ変わらず堅調のようだが、外資系高級ホテルは、レストランの特別な日以外の利用促進策として価格を抑えた企画で顧客のすそ野を広げる新戦略を打ち出し、C&C店は強化する売場をインバウンド向けから外食向けに移すなど、各社次の一手を打つ。
▼一方、万博関連品を販売しなかった企業のお土産品は、万博関連品で占められた売場が通常に戻り、売上も回復基調という。万博後の各社各様の動きにも注目したい。


