外資系ホテルチェーンのマリオット・インターナショナルの最高級ランクに位置する大阪・本町の「セント レジス ホテル 大阪」は、ホテルレストランの課題であるハレの日以外の利用を促進する新戦略を打ち出した。

ルナ バズラチャリャ総支配人は「大阪は万博開催で世界から注目された。現在は万博後に何をするかが重要視される中、われわれは(新戦略の)アペタイザーマルシェを展開する」と強調。10月24日から新サービスを始動させ、ホテルレストランの顧客・利用のすそ野を広げていく。
ホテルレストランの課題は、特別な日以外の利用機会の獲得。背景となる外食市場は、昨今の物価高でハレの日の高価格帯と低価格のファストカジュアルの「二極化が進んでいる」(同社)とし、ホテルレストランの利用を非日常から日常の延長へ広げることを目的に「この二極化のギャップを埋める」として同社が打ち出した新戦略がホテルの1Fレストラン「REGINE(レジーヌ)」で展開する「アペタイザーマルシェ」。ラグジュアリーとカジュアルを融合させた「カグジュアリー」をコンセプトに、フランスの日常に根付くアペロ文化を取り入れることで「上質を気軽に楽しむ」価値を創出する。
同マルシェは、コース料理などとは異なる「選ぶ楽しさ」が軸で、ショーケースにシャリュキュトリ(肉加工品)やアペタイザー(前菜)、チーズセレクションなど約20種類のフレンチ惣菜を揃え、顧客は2~5種類の好きな惣菜を選ぶ。価格は2種類で1400円、5種類でも2800円と抑えた。
アペロ文化とは、食前に家族や友人と気軽に前菜を味わう社交的ライフスタイル。よって、同マルシェの営業時間は午後の3~10時までとなる。大阪御堂筋の並木を望むテラス席もあり、パリのカフェテラスのような開放感も楽しむことができる。


