伊藤ハム米久ホールディングスの上期(4-9月)連結業績は増収増益。
このうちハムなどの加工食品は増収減益。需要低迷による数量減少やコスト上昇を、単価改善をはじめとした商品新陳代謝の推進でカバーした。
また食肉は国内生産事業の採算改善に加え、ニュージーランド子会社のアンズコフーズの収益回復や決算期変更による影響もあり、国内・海外事業とも増収増益となった。
11月4日の決算会見で浦田寛之社長は「厳しい環境のなかでそこそこ健闘したが、まだ課題がある。ハム・ソーは採算改善に取り組んできたものの、販売数量の減少や原料コストの上昇などで利益は相殺された。マーケティングの強化も道半ばだ」と表明。下期は基礎収益力の底上げにスピード感をもって取り組む方針を示した。
「もっとできたでしょ、というのが率直な気持ち」と語る浦田氏。
「加工食品は原材料などのコストアップもあったが、変化対応へのスピードについてもっとやれたところもあるのではないか。たとえば生活者の節約志向が進んでいることに対して、手に取りやすい商品をもっと素早く出せたのでは、と感じる。下期は改善の余地がある」として、商品やカテゴリーごとの実態をきめ細かく見極めながらフレキシブルに即応する必要性を強調した。


