流通・飲食中食・惣菜まつおか 松岡まち子社長 100年企業へ「着実半歩」 3つの「おいしさ」を届ける

まつおか 松岡まち子社長 100年企業へ「着実半歩」 3つの「おいしさ」を届ける

創業から約40年。旬の食材をていねいに店内調理した煮物や揚げ物など「おふくろの味」を提供する和惣菜店「まつおか」を作り、デパ地下を代表するブランドに成長するまで導いた。さらに新感覚の天ぷら惣菜を提供する「てんとてん」、出かける頻度が少なくなった高齢の「まつおか」ファンに商品を届けるためロングライフの冷凍惣菜を開発し、オンラインショップで販売するなど挑戦を続ける。一方、従業員の人財育成にも手を緩めることはない。25年5月から28年までの第五次中期経営計画がスタートし、100年企業へ向けて着実半歩で進んでいく松岡まち子社長の想いは。

◇ ◇

創業以来、お客様と対話し、心のこもった味と品質を追求してきた。市場環境は日々移り変わり、お客様のニーズも広がっている。この変化に素早く寄り添い、革新的な価値を生み出すことが私たちの使命と考えている。そのために、「三つのおいしさ」を追求し、さらなるブランドの向上を図っている。

一つ目が「見た目のおいしさ」。まつおかの正しい味を伝えるためレシピを守り、高い商品品質を保つだけでなく、販促物やボリューム感、商品の配置や器選びまで工夫を加え、惣菜を手に取りたくなるような売場をつくる。

二つ目が「開けた時のおいしさ」。商品に合ったパッケージと色合いやバランスを考えた盛り付けで容器の中でも美しさを保つ。一つ一つをていねいに取り組むことで、開けた時の食卓に、より豊かさと彩りを提供する。

最後に「食べた時のおいしさ」。素材にこだわり、ていねいな仕込みと調理で安定した味と品質を守る。「また食べたい」と思っていただけるおいしさを届ける。

また、「まつおか」のさらなる飛躍に向けて、「超小型店舗のベーシックモデル確立」「てんとてんの出店」「新規ブランド食材の採用と育成」「まつおからしい商品のリリース」を掲げ挑戦を続ける。

超小型店舗で出店機会を増やし収益拡大を図る。軌道に乗ってきた天ぷら惣菜店「てんとてん」の新店やインストアタイプの出店で新規顧客の獲得を目指す。新しいブランド食材を積極的に採用し地域食材を活用した独自性のある商品ラインアップを強化。従業員が自信をもって提供できる「まつおか」らしい商品をリリースしていく。

新事業への挑戦も進めている。新しい外食サービス事業を模索し、新しい市場へ挑戦していく。ロングライフ惣菜などの外販事業では、百貨店へ展開を進めながらギフト・オンライン・グロサリー・宅配チャネルにも営業を強化。ホテル、高級旅館などの業務用卸への展開に力を入れる。

惣菜の下ごしらえなど店舗をサポートする豊山工場の増設やサポートキッチンの新設で生産能力を向上。新規事業を推進するための積極的な採用と登用でまつおかの成長に貢献する人財を育成し、社外から経験豊富な人財も積極的に迎え入れ、多様な視点とスキルを取り入れていく。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。