明治は今秋冬、チーズ・デイリーファット・調理食品・冷凍食品・フローズンデザートの5カテゴリで新商品7品を発売する。国産生乳を活用し、健康志向や節約志向の高まりに応えながら、既存品の価値強化と新商品投入による市場活性化を狙う。
道家民樹執行役員グローバルフードソリューション事業本部長は、「価格改定でコスト上昇を吸収しつつ、既存品の付加価値を高め、新商品の新たな提案で市場拡大を目指す」と意欲。健康志向や体調管理、生活防衛といった生活者ニーズに応える姿勢も強調した。
林聡史フローズン・食品事業部長は、「各カテゴリで競争が激しく、選ばれる商品作りが重要。酪農応援や社会課題の解決も含め、消費者に選んでいただける商品開発を進める」と述べた。
10月1日から関東エリアで発売する「明治北海道十勝カマンベールブルー」(希望小売価格税込756円)は、白カビと青カビを組み合わせた独自製法で苦みを抑え、香りとコクを引き出したチーズ初心者も楽しめる味わい。23年のEC限定販売では1か月で約6000個を販売した人気商品で、本格展開に向け製造能力を現状の10倍に増強。全国発売も視野にシリーズ売上の1割規模まで成長させる計画だ。
9月1日から発売するバターにチーズ・なたね油・塩を加えたスプレッド「明治スプレッタブル 熟成チーズブレンド」(120g、税込437円)は、チェダーチーズ、ブルーチーズパウダー、焙煎チーズパウダーを組み合わせ、チーズらしい風味と後味の持続性を実現。「とことんパンに合う」をテーマに、パンに塗って楽しむ食べ方を前面に打ち出し、試しやすさと購入促進を狙う。

「まるごと野菜」ブランドでは、「7種の彩り野菜カレー」(190g、OP)と「なすと完熟トマトのカレー」(180g、同)を投入。具材の見直しによる食感改善とスパイスの香り立ち向上を実現した。
スープは「8種具材の中華白湯スープ」(200g、OP)を新発売。いずれも電子レンジで調理可能で、消費者の選択肢を広げる。
8月下旬から発売する「銀座洋食 海老グラタン」(250g、OP)は、オマール海老ソースにゴーダチーズと大きなエビをトッピングし、家庭での簡便性と贅沢感の両立を実現した。
9月1日から下期定番品として展開する「明治 エッセル スーパーカップ クッキーバニラ」は、既存品に比べコクやキレを強化し、新たな定番として訴求。王道ブランドのさらなる成長に向けて、若年層や家族層への訴求も強化。料理やゲーム、ファッションなど多彩な切り口で楽しさを伝える。「同 抹茶」を使った炊き込みご飯やアイスボックスクッキーなど300以上あるアレンジレシピも好評で、9月中には体験型イベントも予定。