エバラ食品工業は2025年度下期のマーケティング戦略として「商品価値の最大化につながるレシピ提案とリスク対応」に取り組む。3つの柱として「環境変化への対応強化」「カテゴリー棚効率の向上」「二極化するニーズの充足」を掲げ、TVCMの投下、店頭施策、デジタル施策を通じ、「なべしゃぶ」「プチッと鍋」「プチッと中華」などの提案に力を注ぐ。
7月31日に開いた2025年秋冬新商品説明会でマーケティング戦略を明らかにした。市場・社会の変化や食トレンドの動向を踏まえ、テーマとして「お客さまが実感できる付加価値の提供と独自価値の追求」「環境変化に左右されにくい汎用レシピ提案と機動的な対応」を設定。レシピ提案とリスク対応などに取り組む考えを示した。
「環境変化への対応強化」では、カット野菜との連動、気温変化への機動的対応に取り組む。特に「なべしゃぶ」「プチッと鍋」を訴求する。
「なべしゃぶ」はカット野菜(千切りキャベツ)と豚肉だけで楽しめることがポイント。8月にリニューアル。鍋の需要期にTVCMを投下する。
「プチッと鍋」は鍋以外のメニューにも使えることがポイント。24年度と同様、端境期にもTVCMを投下し、野菜炒めの訴求を継続する。
「カテゴリー棚効率の向上」では、既存商品の再活性化に取り組む。特に「プチッと鍋」を訴求。また、8月に新発売した「プチッと中華クイック」を含む「プチッと中華」を育成する。
「プチッと鍋」は、主力として「寄せ鍋」「キムチ鍋」などを提案する中、24年度は「濃厚みそ鍋」を訴求して成果を上げた。25年度はさらに「豆乳ごま鍋」を訴求する。ブランド全体として需要期に「濃厚みそ鍋」のTVCMを投下し、「プチッと ゆるっとご当地鍋」を提案する店頭施策も実施する。
「プチッと中華」は、「野菜一つで満足感のあるおかずを1人前から手軽に作ることができる」をコンセプトとするサブブランド「プチッと中華クイック」を訴求。若年層へのアプローチに取り組む。「プチッと中華」のCMに加え、「プチッと中華クイック」のCMも投下する予定。
「二極化するニーズへの充足」では、ハレの日メニュー、平日メニューの提案に取り組む。「いい肉の日」(11月29日)、クリスマス、年末年始などを見据えながら「黄金の味」「すき焼のたれ」を訴求する。