テーブルマークは、2025年秋季に向け、業務用冷凍食品は石窯焼成パンの「クラフトベーカーズ」シリーズをリニューアル、イタリアンやフレンチの専門店で提供できるよう「石窯バゲット」のおいしさをさらに高めた。人手不足や食材ロス解消への貢献を目指す。
家庭用冷凍食品は主力品「カトキチさぬきうどん」の試食体験を通じて「冷凍うどん=テーブルマーク」のイメージ形成を図るほか、具付麺で個性派のうどんとラーメンを新発売する。
本格感とおいしさを追求
業務用市場は、原材料などコスト高によるメニュー売価の上昇や人手不足の長期化が課題とし、開発方針は①プロの代行品質で顧客満足度を向上②提供オペレーションの簡素化で提供メニューの差別化③原価低減と品位向上を両立させて価格コンシャス顧客層への対応――の3点とした。
同社は「デリカや外食はこれ以上単価を上げづらい状況。なるべく量目の見直しに頼ることなく、知恵を絞って品位向上や満足度アップを追求していきたい」とする。
「クラフトベーカーズ」シリーズは、天然の花崗岩を使用した石窯オーブンで焼き上げる。今回は「石窯バゲット」の原材料・発酵種・製法を見直し、さらなる本格感とおいしさを追求。焼き上がりのボリューム感、クラストの香ばしさ、クラムのしっとり・もっちりした食感が向上した。
トレー入りで簡便調理の具付麺「レンジで簡単」シリーズとして、「汁なし担々麺」「魚介まぜそば」の2品を発売。電子レンジ調理後にトレーのまま提供することもできるほか、お皿に移してねぎや卵などをトッピングすることもおすすめ。厨房設備が揃っていない業態にも提案して新規ユーザーを開拓する。

デリカルート向けの「ごっつ厚いお好み焼き」は、販売価格はそのままで増量し、食欲をそそる見た目のボリューム感をアップさせた。「豚玉」「いか玉」の2品。機能性油脂を配合して生地のふんわり感とキャベツのシャキ感を向上させた。
25年春から「BEYOND FREE」ブランドを業務用市場に展開している。現状はヴィーガンやベジタリアン向けのメニューとしてホテルでの採用が多いが、今秋はターゲット層を広げるべく、「植物生まれのクロワッサン」と「植物生まれのベイクドチーズケーキ」を発売。ビュッフェの王道メニューをプラントベース化し、ヴィーガンやベジタリアン以外の層にも訴求する。
年間通じて冷凍うどんアピール
家庭用冷凍食品では、主力品「カトキチさぬきうどん」は夏場の需要喚起を目指して調味料メーカーとの店頭コラボを展開。あわせて全国のイベント等で年間2万人を対象にした試食体験で「冷凍うどん=テーブルマーク」のイメージ形成も図る。10月以降は商品特長の「くびれ麺」をアピールするレシピ提案やテレビCM(11月)も予定。
新商品として具付麺で個性派のうどんとラーメンを2品ずつ発売する。麺・スープの特徴にこだわり、味とメニューの再現性を高めた。

「肉ごぼう天うどん」は福岡発の味を再現。外食で注目が高まっているやわらかいふわふわの麺に甘めのつゆをあわせた。ボリューム感ある国産のごぼう天が3本入る。
上州発の「ひもかわうどん」は幅4㎝の幅広麺がインパクト抜群。旨みを感じるつゆと彩り豊かな具材と相性が良い。
ラーメン2品は東西の人気店が監修。独自にラーメン屋のガラスープとかえしを合わせる作り方を再現し、本格的な味わいを楽しめるようにした。
神奈川県川崎市の「元祖ニュータンタンメン本舗監修」となる「タンタンメン」は、刺激的な唐辛子やガツンとくるニンニク、動物系の旨みなどをきかせた辛旨な一杯。
奈良県天理市の「天理スタミナラーメン監修」となる「スタミナラーメン」は、豆板醤やニンニクがきいたピリ辛スープが特長となっている。具材の白菜・ニラ・人参・豚肉の旨みも楽しめる。