全国菓子卸商業組合連合会は5月27日、都内で開催された通常総会で役員改選を行い、新理事長に戸澤亨氏(日之出商事・社長)を選任した。
総会後の懇親会で挨拶した戸澤新理事長は、メーカーらの来賓に向けて「全国津々浦々どこでもお菓子を買える状況を作らないといけない。そのためには我々問屋のネットワークや配送が今後も必要。人間と同じように、動脈・静脈だけではなく毛細血管がないと生きていけない。毛細血管が非常に弱っており、ぜひ温かいお力添えをいただきたい」と訴える。
同組合は今年、法人化されてから41年目を迎え、前身の団体から数えると創立75周年の節目を迎える。
新理事長の抱負については「中小企業、中小零細企業の問題点を皆さまにご相談申し上げながら菓子業界を底上げしていきたい。これまでの歴史は先人の努力の結晶であり、我々の使命はこの貴重な業界をさらに盛り上げて未来につなげていくことにある」と意欲を示す。
菓子卸の成長や菓子業界の発展に向けては、変化への対応と生産性の向上がポイントとする。
「生産性を向上させて粗利益を拡大することが不可欠。それにより従業員の賃上げや業界の活性化につながる。価格転嫁の適正化を進めつつ、メーカーさまとの連携を深め、魅力ある商品や販売方法を開発することが重要。時代が変わってもお菓子の価値は変わらない。むしろお菓子の価値をどう伝え、どう販売するかが今後の課題」との考えを明らかにする。
なお、全国菓子卸商業組合連合会を構成する組合数はかつての28組合から10組合。一時期1800社規模に拡大した会員企業数は現在220社。二木正人前理事長(二木・会長)は3期6年の任期を全うした。
