ウェルネオシュガーは3月3日、同社千葉工場(千葉市美浜区)内に新設したガラクトオリゴ糖「カップオリゴ」工場の操業式を開催した。新工場は、工場敷地内の旧ガムシロップ工場建屋の1階部分に製造タンクなどの設備を導入。2月からのテスト期間を経て4月をめどに本稼働させる。
ガラクトオリゴ糖は熱や酸への耐性が強く、近年加工食品や炭酸飲料、果汁飲料向けなど業務用需要が拡大している。同社の「カップオリゴ」は、これまでOEMにより外部に生産委託してきたが、自社生産に切り替えることで生産能力の強化・安定供給を図る。
取材に応じたネオ機能性素材部長・堀瑞大路氏は「新工場の生産能力は年間数百tレベルで従来の約5倍となる。今後の売上拡大に応じてレイアウト拡張も可能で、約10倍まで生産能力を高めることも想定している」と述べた。

また、新工場の2階部分にはサイクロデキストラン(CI)生産設備を導入し、2025年度中にも本生産を開始する見通し。CIは歯垢形成を抑制し、砂糖と一緒に使用しても効果が認められる。ペットフードや洗口剤など今後の需要増に向けて増産を図る。
ウェルネオシュガーは、昨年10月に傘下の日新製糖、伊藤忠製糖と完全経営統合。砂糖事業の基盤強化とともに、フローラデザイン素材(機能性素材)を軸として「Food&Wellness事業」の成長を加速させる考えだ。
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