キリンビールの国産ウイスキー2大ブランド「富士」「陸」。昨年に設立50周年を迎えた、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所の多彩な原酒から生み出される味わいでファンを広げる。
今年の同社国産ウイスキー出荷金額は、10月まで前年同期比127%。107%程度と推定される市場を上回る好調ぶりだ。
このうち「富士」「陸」はいずれも4割を超える拡大ペース。6月に発売したシングルグレーン使用の「富士」50周年記念限定品は国際コンペで最高賞を受賞するなど、世界的な評価も高まる。
「苦難の連続だったが、50周年の節目を迎えられた。支えてくれたステークホルダーのみなさまに感謝し、ブランド育成に精進してきた。今年は新たなスタートを切る年だ」(11月25日の発表会で国産洋酒ブランドマネージャー 原田崇氏)。
ブランド初のRTD「キリンウイスキー 陸ハイボール缶」が新登場。12月10日から全国で数量限定発売する。
同社の調べでは、ウイスキーの飲み方としてハイボールを挙げた人は飲食店では56%、自宅では47%。
「ハイボールがウイスキー市場をけん引するなか、『陸』というブランドを飲んでおいしいと感じていただけるお客様も増えている。このタイミングで、より手軽に楽しんでいただけるよう缶ハイボールを発売する」。
ブランドを担当する同社の西夏子氏が説明した。
「陸」は、富士御殿場蒸溜所のグレーン原酒とモルト原酒を主体にブレンド。ほのかな甘い香りと澄んだ口当たりのおいしさが特徴だ。これをハイボールで存分に楽しめる最適な度数と炭酸感を追求。度数7%のハイボールに仕上げた。
「陸ハイボール缶」は350㎖、オープン価格。コンビニ店頭では税別208円前後を想定する。