昭和産業は、東北大学発のスタートアップ企業であるファイトケミカルプロダクツ社(宮城県仙台市、加藤牧子代表取締役)と資本業務提携を締結した。
ファイトケミカルプロダクツ社は、東北大学大学院工学研究科北川尚美教授・廣森浩祐助教が開発した、イオン交換樹脂を用いて高純度の有効成分を高効率かつ複数同時に生成できる反応分離技術を活用し、2020年から米油の製造過程で発生する副産物からスーパービタミンE、パラフィン、植物ステロールなどの機能性素材を製造するプロトタイプのプラントを稼働させ、製造販売を行っている。
また、反応分離技術のライセンス・エンジニアリング事業を展開し、バイオ燃料や化粧品原料などの各種エステル合成への利用拡大を進めている。
昭和産業では、植物油の製造過程で発生する副産物を活用したアップサイクルの研究・開発を強化し、オレオケミカル・ファインケミカル事業領域への拡大を推進している。
今回の資本業務提携により、昭和産業グループから発生する副産物にファイトケミカルプロダクツ社が持つ反応分離技術を掛け合わせ、穀物の新たな可能性を研究するとともに、開発のスピードアップ、販売強化など多角的な協力関係を構築。ファイトケミカルプロダクツ社が計画している2025年以降の新工場建設・稼働、量産化技術の確立を達成し、さらなる事業拡大を目指す。