ニチレイは、グループの加工食品事業(ニチレイフーズ)と水産・畜産事業(ニチレイフレッシュ)が持つそれぞれの強みを生かしてさらなる利益成長を実現するため、26年4月に向け両事業の統合を視野に機能再編を加速させる。大櫛顕也社長は「次のステージに上がるための再編。これまで2社が個別に最適化を図ってきたが、両事業の統合により海外を含めた調達から販売まで経営資源を最大限に活用していきたい」と話した。
第1弾として、25年1月に北米でニチレイフーズグループのNichirei Foods U.S.A.,Inc.(NFU社)とニチレイフレッシュグループのNichirei Seafoods,Inc.(NSI社)を統合する。現状、両社は日本や東南アジアから食材を輸入して現地企業に販売。NFU社は冷凍野菜や冷凍調理品を業務用ルートへ、NSI社は冷凍水産品や冷凍水産加工品を主に日系の卸ルートに展開する。ニチレイの広報担当は「2社は取り扱い商品や販売先が異なるため、相互の領域を統合することで、幅広い商品と販路で北米のBtoB事業を発展させられる」と説明する。
機能再編について大櫛社長は、「ニチレイフーズは当社グループの成長を牽引しているが、原料調達の川上に課題を抱える。ニチレイフレッシュは低収益商材の削減など構造改革に一定のめどが立った」ことも付け加えた。
今後は「26年4月に2社の統合を前提に具体的な方法や内容を議論していく。できることから段階的に進めていく」(広報担当)との方針。