伊藤ハム米久HD 業務用冷食を拡充 小売向け販売も視野に

伊藤ハム米久ホールディングスは業務用商品について「得意先の課題解決」「家庭用・業務用の相互販売」の2点を基本とした提案を行う。

相互販売では伊藤ハムの冷凍小売対応ブランド「FROZEN PRO(フローズンプロ)」など、ラインアップを拡充させ、小売での販売も視野にブランドを拡売する。

同社が10月24日に開催したメディア向け業務用新商品発表会で牛丸友幸常務は「新商品の継続的導入で商品の改廃を促し、新陳代謝を図るのが基本」とした上で、業務用市場は「インバウンドなどで活発だが、課題は人手不足、賃金と物価の高騰、サステナビリティの取り組みなど複雑で多岐にわたる」とし、前述した2点を基本に新商品などの提案で課題解決を図る。

一つ目の課題解決は、人手不足に対してはオペレーションを簡素化した商品の提案を、原材料高騰に関しては、消費者の選択肢を広げる豊富なラインアップで臨む。商品では「均質化・省力化」の提案として、焼き目つきの「こんがりハンバーグ」などを訴求する。

二つ目の相互販売では、伊藤ハムは「フローズンプロ」、米久は「ファミリーストック」をブランド展開して拡充させる。伊藤ハムのフローズンプロでは、新たに「中華点心シリーズ」4品を加え、ぶっかけめしの具シリーズなどの既存シリーズからも新商品を発売するなど、全25アイテムに拡充した。

中華点心では、8月に発売した「ちゅるもち餃子」に続き、10月から「焼いておいしい小籠包」「焼きシュウマイ」「焼きニラまんじゅう」の3品を加えた。いずれもフライパン調理など簡便性を訴求する。

ファミリーストックは、「中華ちまき」など3品の新商品を加え、11品に拡充した。

新商品数は、伊藤ハムが昨年同時期より11品増の24品。米久が同14品増の25品。商品の改廃を進め、総SKUは昨年より10%減らしている。