14.4 C
Tokyo
9.9 C
Osaka
2025 / 11 / 08 土曜日
English
製粉パン井村屋 肉まん・あんまん60周年 三重県産高級食材の限定品も
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

井村屋 肉まん・あんまん60周年 三重県産高級食材の限定品も

井村屋が1964年から発売する肉まん・あんまんは今年度で発売60周年を迎えた。岩本康社長は「井村屋独自の特色や魅力ある商品で、新規顧客獲得につなげたい」と今後に意欲を示す。11月11日から三重産の伊勢海老や松阪牛を使用した記念商品を数量限定発売しているほか、「イカスミまん」「プリンまん」など特色ある商品や、なかやまきんに君を起用したウェブCMで若い層の獲得も目指す。

7日の発表会で岩本社長は「温かいものが恋しくなる季節になった。木枯らし1号の予報もあって、肉まん・あんまんにとって追い風になる」とあいさつ。競争環境については「他社の中華まんも多数発売されている。コンビニ店頭販売では、おでんやフライドチキンなど競合商品もあるが、特色ある商品を常に磨き上げていくことが競争に勝っていく秘訣だ」などと述べた。

同社はアイス事業開始の翌年1964年に冷凍の肉まん・あんまんの取り扱いを開始。「冬に売れるものを考えた時に販売を決めた。三重の和菓子屋として創業し生地で餡を包む技術に長けていたことも理由の一つ」と説明。「肉まん・あんまん」の呼び方にもこだわりを持つ。「一般的に中華まんと呼ばれるものを井村屋が和風にしたという自負を持って60年間やってきた」。

「伊勢海老肉まん・松阪牛すきまん詰合せ」
「伊勢海老肉まん・松阪牛すきまん詰合せ」

11月11日から井村屋EC、朝日屋店頭/ECで発売している「伊勢海老肉まん・松阪牛すきまん詰合せ」(冷凍、各2個計4個入)は税別4000円で、高級感ある黒の化粧箱入り。「井村屋のノウハウを結集した商品。伊勢海老がごろごろと入っているなど、本当においしく仕上がった」という自信作で、手包みしたような本格的な生地が楽しめる「二段発酵製法」を採用した。

伊勢海老肉まんは、急速冷凍で新鮮なうちに使用した三重県伊勢志摩産伊勢海老を使用。松阪牛すきまんは、松阪肉の老舗「朝日屋」の松阪牛を使用した。

同社の肉まん・あんまんの歴史を振り返ると、1964年発売当初は家庭冷凍庫の普及が少なく伸び悩んだが、翌年に灯油式スチーマーが誕生し手軽に温かい肉まん・あんまんが食べられるようになると全国に拡大。1970年に新工場で1日100万個生産できる体制を整えた。その後は電気式スチーマーがさらなる拡大に寄与した。フレーバー開発にも力を入れ、これまで計600種類ほど展開。現在は復刻商品の「チーズカレーまん」(冷凍4個入)、「イカスミまん」(チルド/冷凍2個入)、「プリンまん」(同)も発売している。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点