三井農林は、「日東紅茶ミルクとけだすティーバッグ」シリーズで初となるファンとの共創商品「ミルクとけだすティーバッグ キャラメル紅茶」(以下、キャラメル紅茶)、「同カモミール」(以下、カモミール)を8月26日から発売している。
新商品発表会に登壇した竹田一也企画本部商品企画・マーケティング部部長は「ECサイト『Tea Mart』の会員数は今年3月に1万人を超えるなど、『日東紅茶』のファンの方が増えてきていた。そこでより『日東紅茶』を楽しんでいただくために、お客様と実際にコミュニケーションをとって、意見交換をして商品を作るという初の試みを行った」と語る。
同社は昨年9月に、ECサイト「Tea Mart」の会員向けにアンケートを実施。寄せられた約900件の意見を集計し、翌10月からファンとの試飲会や意見交換を重ね、完成にこぎつけた。
共創により「こんな商品が飲みたい」に応えただけでなく、生の意見を聞くことができたという。ファンの声を受け、「キャラメル紅茶」はシリーズ過去最高の甘さに仕立てた。
「『ミルクとけだすティーバッグ』シリーズは、おいしい無糖のミルクティーをコンセプトに立ち上げたが、ファンの方から『キャラメルと言えば甘い香りやイメージのため、飲み物自体にもはっきりとした甘さがあった方が分かりやすく美味しい』とのお声を多くいただいた。そのため、あえてしっかりとした甘さにした」。
もう一つのファン共創商品「カモミール」は、ハーブティーの人気も踏まえ開発された。健康志向の高まりでハーブティー市場が成長するなか、単一のハーブティーではカモミールティーが一番飲まれているという。
カモミールティーとミルクの比率は、ファンの意見を聞きながら微調整を行い決定した。
試飲の際は、リンゴのような甘味とまろやかな味わい、ノンカフェインである点が好評だったという。
「ノンカフェインや睡眠改善のイメージにより、カモミールティー独自のオケージョンが期待できる。新しいお客様やニーズに応えられる」と自信をのぞかせる。
「キャラメル紅茶」「カモミール」ともに、パッケージ表面に“ファンと創った”のアイコンをあしらった。
裏面には、ユーザーからのアイデアをもとにファンと開発ミーティングを行ったことを知らせている。
このアイコンやパッケージデザインも、ファンとの共創で完成させた。おいしそうと感じるデザインや、フレーバーカラーのイメージについての意見を直接聞くことで、デザインをブラッシュアップさせていった。
初の共創により「ミルクとけだすティーバッグ」シリーズのファンから、商品開発以外の点でも生の意見を聞けたという。
「『牛乳を温めるのは手間がかかる。お湯を注ぐだけで、熱々のおいしいミルクティーが飲めるのはとても便利』と私以上に熱く語られていた。値段についても、付加価値に共感いただき、それほど高いと思われていないことも分かった」と振り返る。
斬新なアイデアや時代に合わせた嗜好を知るべく、今後もファンとの取り組みを強化する。
「例えば今回、ティーバッグでティーソーダを作れないかというアイデアもいただいた。自分たちが考えてきた枠の外に埋まっているヒントやご意見、われわれもまだ気付いていない商品の良さやデメリットは、ファンの方とざっくばらんにお話しする中で出てくることに気づかされた」と振り返る。
「キャラメル紅茶」「カモミール」はいずれも4袋入りで、希望小売価格は税抜330円。8月26日から発売している。
なお、「ミルクとけだすティーバッグ」は、茶葉とミルクが一体となった日本初となる新型ティーバッグ。ティーバッグ内にミルク成分であるクリーミングパウダーと茶葉が入っており、お湯を注ぐだけでミルクティーが完成する点が特長だ。