イタリア大使館貿易促進部は8月27日、イタリア海軍の練習艦「アメリゴ・ヴェスプッチ号」初の東京寄港を記念したイベントを、東京国際クルーズターミナル・イタリア村で開催した。ヴェスプッチ号の船上ではイタリア貿易促進機構と2025年大阪万博イタリア政府代表との協力覚書の署名が執り行われ、ジャンパオロ・ブルーノ部長は「イタリアと日本の協力関係を祝するもの」と両国の経済関係強化やイタリア文化の振興に期待感を示した。
ヴェスプッチ号は世界で最も美しい帆船の一つと称され、航海を通じてイタリアの文化と伝統を世界に伝える大使の役割も担う。ジャンパオロ部長は「イタリアの素晴らしさのシンボルで誇り、イタリアが大切にする価値を伝えるアンバサダーでもある」と評した。
イタリア貿易促進機構のマッテオ・ゾッパス会長は、来年4月13日~10月13日まで開催する大阪万博イタリアパビリオンについて「日本だけではなく世界中に向けて、メガフォンのようにイタリア製品やノウハウの素晴らしさを伝える重要な機会になる」と期待。これを受けたマリオ・ヴァッターニイタリア政府代表は「イタリアパビリオンには、企業や大学、アーティストなど、パビリオンで表現したいと考えるすべてが機能することになる。本日を機に緊密な協力関係を培っていきたい」と呼びかけた。
イベントでは最高級のイタリアワインの品質と卓越性についての知識を深めることを目的にマスタークラスも開催され、講師2人による解説のもと代表的なワイン6種のテイスティングを実施。イタリア料理のユネスコ世界無形文化遺産登録を目的としたディナーでは、世界的な名店「ダ・ヴィットリオ」のシェフが料理を振舞い、イタリア料理の伝統の豊かさと多様性を発信した。