明治は今秋冬、デザートチーズの差別化商品やスパイス×カマンの新たな価値提案でチーズの喫食機会を増やす。
マーガリンは約10年ぶりに市場が個数ベースで伸長するなど「市場の潮目が変わった」(担当者)ことから、この動きを加速させるべく「明治コーンソフト」を刷新。タイパやコスパ、おいしさに優れたマーガリンで、若年層が親しむきっかけをつくる。
10月1日発売の「明治サンモレ クリームチーズデザート」(希望小売価格税別400円)は、滑らかなくちどけやパッケージの高級感、シェル型個包装が特長。グローバルフードソリューション事業本部フローズン・食品事業部の海老澤道成氏は「デザートチーズ市場は6Pタイプが多く、小腹満たしや、おやつニーズが中心。新商品は新たな形状で上質な大人のデザートを狙った」と説明する。
食後のデザートや、職場で配るなどちょっとしたギフトにも活用できる。バニラ風味、キャラメル風味、ストロベリー風味の3展開で、試食イベントやインフルエンサーのSNS発信、Web動画で発信する。
カマンベールは、独自のおいしさや選べる楽しさを提供する。直近では6月の「父の日カマン」などの定期的な話題作りが奏功し、価格改定で落ち込んだ昨年から回復傾向にある。若年層の心をつかみ長い喫食につなげる施策として新たに、既存品にチーズ専用スパイスを1g添付した「明治北海道十勝カマンベールチーズ専用スパイス付き」を発売した。
マーガリンは、喫食機会が少ない若年層に向けた提案を強化する。23年度のマーガリン市場は単価アップと購入数の増加で、大型タイプを中心に伸長した。購入者数が伸びている要因としてはトランス脂肪酸意識の薄れや、食パンが好調なこと、コスパのよさなどが挙げられ、「マーガリンに対してネガティブな意識が大分薄れている」と同社は捉えている。
さらなる間口拡大に向け「小さい頃から家にあることや、使うきっかけ作りが重要」(同事業本部同事業部の角隆利氏)との考えから、「明治コーンソフト」を刷新。新たに北海道ミルクと脱脂粉乳を配合しカロリーを25%カット。「同バター入り」は生クリームを配合しバターのようなコクを向上させた。
「昔は給食でパンが多かったが、今はご飯が多く使う機会が減っている。タイパやコスパがよく、今の時代にもマッチするマーガリンを一度手に取ってほしい」としている。11~12月に20g増量企画を行うほか、NEWと乳をかけて、子どもを起用したデジタル広告、店頭で木製バターナイフのベタ付け景品を実施する。