PFASなど有害物資を強力浄化 放射性物質や残留農薬などにも有効 ユーピー

食品製造全般において重要な役割を担う「水」(食品製造用水)は、その用途に応じて「原料用水」「製造処理水」「洗浄用水」「冷却用水」などに分類されるが、いずれの場合でも、要求されるのは衛生的で安全な“良質の水”である。食品衛生法では、この水の指標として「飲用適の水」の概念が示されている。飲用適の水とは水道法の水質基準に適合する水のことである。

ただ、食品製造用水の衛生管理は極めて大切なことであり、たとえ公共事業体が供給する水道水であっても、受水槽などを経由して給水されている場合には、水質が悪化しやすい。また、地下水を水源とする湧き水や井戸水を使用するケースがあるが、細菌や有害物質で汚染されている可能性がある。そのため、食品の良好な衛生状態と安全性を維持するには、安全な良質の水であることを常に確認しておく必要がある。

ところが近年、「PFAS」(略称=ピーファス、有機フッ素化合物)による水道水の顕著な「汚染」が社会問題化し、食品の安全性を脅かせている。PFASは最も結合力の強い人口化合物の総称で、現在4千700種類以上が存在するが、そのうち「PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)」「PFOA(ペルフルオロオクタン酸)」と呼ばれる2物質の有害性が指摘されている。

有機フッ素化合物は1950年代以降、多くの工業製品、消費者製品、泡消火器などに広く使用されてきたが、一方で水に溶けやすいという性質のため、地下水や水道水での顕著な汚染がクローズアップされている。その水を飲んだ人や野生動物の体内で蓄積しやすく、北極のアザラシなどの体内から検出され、日本人や米国人のほぼ100%の人の体内を汚染しているという調査結果がある。

最近の研究で報告されている毒性は、

①環境ホルモン作用
②発がん性
③生殖毒性
④免疫力低下
⑤肝臓への毒性
⑥コレステロール値の上昇
⑦潰瘍性大腸炎

-である。

そのため、日本はPFOSとPFOAが50ng以下(1ng=10億分の1g)/Lを暫定的な水道水の目標値に設定(米国では0・02~0・04ng以下と極めて低い)。これに基づき、環境省は19年度に緊急全国調査を実施したところ、千葉県・東京都・大阪市・沖縄など37地点でPFOSとPFOAの合計が50ng/Lを超え、高濃度に検出。

その某地点の住民の血液検査では362・9ng/mLを検出。米国の学術機関が健康リスクを指摘する20ng/mLの18倍にあたる。住民は数年前から、米国の学術機関がPFASと関連があると指摘する疾患の一つである「脂質異常症」と診断されている。水道水の汚染が気になる地域では、活性炭やイオン交換樹脂、逆浸透膜などを使った、PFASを除去できる浄水器の使用を奨励しているのが実情だ。

食品製造用水にとって、PFASは「異物」であり、その混入は許されない。安全な食品を製造するには、PFASをはじめとする有害物質を濾過して浄化する“良水”を使用すべきである。

このような状況に対し、浄水器、機能水生成器の販売・施工・保守および水素測定を業務内容とするユーピー(TEL0120-367-255)は、PFAS有機フッ素化合物などを除去する次の浄水器の販売を強化している。いずれの製品も、日本分析センターによるPFAS属のPFOS/PFOAに対する除去性能、および福島第一原発事故直後の現地の河川水における放射性物質の除去性能試験のエビデンスデータを有している。

【Re飲料水浄化システム】心臓部であるカートリッジは、カーボンプレス(圧縮活性炭)で形成。通水経路はカートリッジ表面から原水を中心に集める方式で、その表面は最大孔0・5ミクロンに限定。悪性菌や原虫などはカートリッジ内に取り込まない構成を確立。これにより、抗菌剤類(銀)の添加を不要にした。カートリッジ全体が吸着材で成り立っており、次の「4層濾過方式」で化学物質や農薬類など「人体に入ってはならない物質」を強力に吸着する。

◆バリア層=濁りや赤錆のほか、0・5ミクロン以上の粒子物質をカートリッジ表面でブロックする。
◆マイクロ濾過層=0・5ミクロン以下の微細孔に、有害なトリハロメタンや農薬、鉛を代表とする重金属類などを吸着する。
◆イオン吸着層=電気的引き付け機能により、塩素臭・カビ臭などの不快臭を吸着。ミネラル類はそのまま残るので、天然水に限りなく近い浄化水になる。
◆最終濾過膜=前記3層で充分に磨かれた浄化水に最終仕上げを施す。

また、より良質の水を求める場合は、ツイン(2連式)の「double polish(ダブル・ポリッシュ)」直列2重浄化により、1度浄化した処理水をさらに次のカートリッジで磨くことで、より優良な浄化水が得られる。

加えて、「3重濾過(トリプルポリッシュ)」もオプションでき、食品工場など大規模に良水を必要とする場合は、「大型浄水器」のカスタム生産も行う。PFAS属(PFOS、PFOA)はもちろん、放射性物質、残留農薬など98項目における有害物質(異物)について、検査機関において繰り返し除去性能試験を行い好結果を得ている。

PFAS対応セントラル浄活水(オール浄水)システム「ウォーターメッセージ」 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
PFAS対応セントラル浄活水(オール浄水)システム「ウォーターメッセージ」

【PFAS対応セントラル浄活水(オール浄水)システム「ウォーターメッセージ」】メーターボックス部に設置するタイプで、使用水のすべてを浄活水することで、やわらかく、なめらかに体に入る安全な水になり、天然水に近くなる。

500tの処理能力をもつ浄水フィルターで、PFASや塩素化合物および放射性物質を含む化学物質類を確実に除去。フィルターの活性炭は、世界で初めて活性コークスを繊維状にし、縦横で織り、層状に固めることに成功した活性炭。粒状活性炭と比較すると、同容量約5倍の有害物質および塩素の除去能力があり、長時間使用時の目詰まりによる流量不足がない。さらに、5種のセラミックボールによる最終活性で“湧き水効果”を与える。