8.6 C
Tokyo
7.9 C
Osaka
2025 / 12 / 22 月曜日
ログイン
English
加工食品菓子三幸製菓 全社一丸で体質改善と品質向上 「米菓事業の筋肉質化」「新規領域の開拓」「経営基盤の強化」が柱

三幸製菓 全社一丸で体質改善と品質向上 「米菓事業の筋肉質化」「新規領域の開拓」「経営基盤の強化」が柱

三幸製菓は来期(9月期)、中期経営計画の2年目に入り、引き続き「質を追求するリーディングカンパニーに生まれ変わる」を掲げ、「優品適価(ゆうひんてきか)」な商品を提供すべく全社一丸で体質改善と品質向上に努めている。

優品適価は、同社が過去追求してきた、より良いものをよりお手頃な価格で販売する「良品廉価」に代わる考え方で、単なる高付加価値化とは異なり、価値に見合った多様な価格帯、形態などを意味する。体質改善と品質向上に向けて「米菓事業の筋肉質化」「新規領域の開拓」「経営基盤の強化」の主に3つの施策に継続して取り組む。

米菓事業では、主力ブランドを中心に若年層に向けたアプローチを強化する。その先例には2月下旬から順次展開しているカプセルトイやSNSキャンペーンの強化などが挙げられる。

新規領域の開拓については「既存事業に留まらず、売場や販売先を開拓していく。三幸製菓というコーポレートブランドを広く認知いただきたいし、海外市場へも挑戦していきたい」(同社)とコメント。

経営基盤の強化の取り組みとしては、昨年策定したサステナブル経営計画を推進。12のマテリアリティを設定し、全社で企業価値を高める施策に取り組んでいる。

製造現場では、ガスを利用する設備の見直しや製法の見直しに着手。「製法を見直すことで生産工程の短縮を実現し、工場における利用エネルギー総量の削減に取り組んでいる」。

3月には組織変更を実施。4月1日付で佐藤元保前代表取締役CEOが退任し、山下仁氏(前取締役社長COO)が代表取締役社長に就任。新たに、経営本部と事業本部の2本部制を敷く。

2022年2月に発生した荒川工場火災事故の再発を防止すべく、22年5月に社内全部署の総合安全の横断的な推進と監視を行う総合安全品質保証室を新設。

事業本部は、商品の企画開発・マーケティング・製造・営業・物流の創製配販を担っており、経営本部では経営企画機能と経営管理機能を担当している。

今期(9月期)売上高は、前年比二ケタ増の530億円を見込む。前出の荒川工場敷地内1工場の焼失に加え、老朽化による新崎工場敷地内2工場を閉鎖した中で、安全安心を大前提に効率化を図り、生産能力は全盛期の8割程度まで回復した。21年度売上高は580億円。再成長に向けて全従業員で取り組んでいる。

関連記事

インタビュー特集

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。