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飲料系酒類挑戦続ける「ヱビス」 燻製麦芽を初採用の限定品 若き醸造家が放つ新たな味わいとは
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

挑戦続ける「ヱビス」 燻製麦芽を初採用の限定品 若き醸造家が放つ新たな味わいとは

発売から130年あまり。「ヱビスビール」は新たな挑戦を続ける。

サッポロビールが9月10日から期間限定販売する「ヱビス クリエイティブブリュー 燻(いぶし)」。昨年から展開するヱビスブランドの独創的な新ライン「CREATIVE BREW」第5弾だ。

東京・恵比寿に4月から開業したヱビスブランドの体験拠点「YEBISU BREWERY TOKYO」で限定提供されたビール「煙々(えんえん)」は、連日売り切れになるほどの大人気を博した。

「手ごたえを得た『煙々』を、より一般のお客様に受け入れていただけるようブラッシュアップしたのが今回の『燻』。秋冬の季節に合う奥深い味わい、食との相性の良さを目指した」。

そう語るのは、開発を担った若き醸造家・有友亮太氏。同ブルワリーの醸造責任者を務める。

ヱビスブランドとして初めて燻製麦芽を採用した「燻」。ブナ材で燻した麦芽を一部使用し、高温短時間仕込とヱビス酵母の掛け合わせることで、ほのかにスモーキーで香ばしい味わいに仕上げた。

限定ビールの開発ではホップに着目することが多いが、麦芽による味わいや香りの違いを楽しんでもらいたいと考えたのが開発のきっかけと話す。

本場・ドイツへの留学でビール醸造を学び、「ブリューマスター」の資格を取得した有友氏。帰国後、入社10年目でヱビスブランドの醸造責任者に大抜擢された。

「ヱビス クリエイティブブリュー 燻」(350㎖缶)表面㊧と裏面
「ヱビス クリエイティブブリュー 燻」(350㎖缶)表面㊧と裏面

「ドイツではそれぞれの土地の原料を使い、制約があるなかでも特長のあるビールが造られている。さまざまな麦芽、ホップ、酵母を掛け合わせたビールが各地で楽しまれているのはうらやましい文化だと思う」。

ドイツでも今では燻製麦芽を使う醸造所は数か所になってしまったが、中世までは煙で麦芽を乾燥させるのが一般的だったという。

「そうした歴史もふまえ、ストーリー性豊かなモノづくりができると考えた。それに私自身、初めて燻製麦芽のビールを飲んだときの驚きを伝えたいという思いもあった」。

「ヱビス クリエイティブブリュー 燻」は、350㎖缶・500㎖びん・20ℓ樽商品を9月10日に期間限定で全国発売。恵比寿ガーデンプレイスで8月23日から開催するイベント「ヱビスビアホリデー」で先行提供を予定している。

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