9.4 C
Tokyo
7.3 C
Osaka
2025 / 12 / 31 水曜日
ログイン
English
流通・飲食小売さとう 重点エリア10店体制に 佐藤社長「相乗効果を期待」

さとう 重点エリア10店体制に 佐藤社長「相乗効果を期待」

スーパーのさとう(京都府福知山市)は重点エリアと位置付ける京都南部・大阪北部において、10店舗体制を築いた。6月27日に主力業態のSM「フレッシュバザール井出店」を京都府井手町に開店。

同社は地盤とする北近畿エリアでの寡占化と並行し、人口の多い大阪と京都南部への南下政策を展開している。だが、今回出店した井手町は人口7千人と、南下政策で展開する他の店に比べると人口は限られ、少子高齢化も進む。それでも佐藤総二郎社長は「われわれは人口の少ない地域で店を収益化するのは得意である」と力を込める。人口減少が課題の北近畿エリアで店舗展開してきたことが、その根底にある。

井手町は5年前に地元の店が撤退して以降、スーパーの空白地帯となっており、地元では新規出店が望まれていた。オープニングセレモニーであいさつに立った西脇隆俊京都府知事は「井手町だけでなく、山城地域全体の活性化につながる」と期待を示した。

町内唯一のスーパーとはいえ、3km商圏内には競合店が4店ある。今回はドラッグストアのキリン堂、ダイソー、郵便局などが集まる商業施設(イデフル)の核店舗としての出店。「日常的な業態を集め足下のリピーターをとらえながら、アクセスの良さを生かし、井手町の10倍以上の人口を持つ隣接の市からも集客する」(佐藤社長)考えだ。

そのための戦略の一つが地域性を意識した品揃え。カットした九条ネギや契約農家から仕入れる青果、老舗の和菓子、西脇知事も愛用するというソースなど地元商材を充実させるとともに毎日直送する鮮魚、練製品や地酒といった同社を特徴づける北近畿の商品を揃え差別化を図る。

佐藤社長は「京阪の店はスロースタートで、EDLPが浸透する2、3年目から大きく伸びることが多い」と説明する。ただ、今回は最近オープンした同地区の新店に比べカード会員の新規加入ペースが速く、地域における認知度が高まっていることを示唆する。「チェーン経営で10店は一つの単位。既存店舗との相乗効果が期待できる」(同)。

なお、今後の同エリアにおける出店は未定だが「近畿のより広い地域を視野に入れる」(後藤弘和専務)としている。

【フレッシュバザール井出店概要】敷地面積2万1千220㎡、売場面積1千470㎡、駐車401台、駐輪111台、営業時間9~22時

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。