「焼肉をぽん酢で」を関西の新常識にしようと、Mizkan大阪支店は6月20日、外食店オーナーやマスコミを招いて企画を発表した。関西の外食店やBBQ施設など約50店舗が参加して、7月から焼肉やステーキなど肉料理にぽん酢を添えて提供。ぽん酢と肉の相性を多くの人に体感してもらう。
同社が23年に実施した調査によると、焼肉にぽん酢を「必ず使用する」人は2割、「たまに使う」が5割となり、7割近くが家庭でぽん酢を食べていることが分かった。
家庭ではこれほど、ぽん酢で焼肉を食べることが進んでいるにもかかわらず、焼肉店への浸透は少ない。それは焼肉店では基本的に、焼く前に肉にもみ込む「もみダレ」が使われることが多く、濃厚なもみダレがぽん酢をはじくと考えられていたため。そこでこの企画を通して、焼き肉の付けだれとして存在感を強めていく狙いだ。
発表会では、冒頭に稗田旭大阪支店長があいさつ。「「味ぽん」は今年、発売60周年を迎えたが、汎用性を訴求してきたことで、冬の鍋以外にも使われ、年間商材に育った。関西は他のエリアよりぽん酢の使用頻度が高く、焼肉をぽん酢で食べてもらうことを、新たな食文化として伝えていきたい」など話した。
既にぽん酢を活用している温泉旅館やステーキハウス、焼肉店が、ぽん酢の提供内容などを紹介。また「お酢博士」ことMizkanの赤野裕文氏と、鍬先章太・神戸メリケンパークオリエンタルホテル・ステーキハウス料理長によるぽん酢対談を行い、ぽん酢が肉を焼いた時の旨味を閉じこめる効果があることなど、酸と油の相性について説明した。