雪印メグミルクと弘前大学との共同研究で、日常的な牛乳乳製品摂取が骨代謝や骨強度値と関連し、骨の健康に必要な栄養補給に寄与することが示唆された。なお現在、牛乳乳製品の摂取は骨の健康に有用とされるが、詳細な骨の健康状態と摂取量の関連は明らかになっていない。
この研究では、青森県弘前市岩木地区住民1千63人のデータをもとに、牛乳乳製品摂取量と、骨代謝マーカーおよび音響的骨評価値の関係について検討した結果、次の関連性が示された。
▽低脂肪の牛乳・乳製品の摂取量が多いほど、骨を壊す指標である骨吸収マーカーが低くなる関連性と、骨強度値が高くなる関連性。▽通常および高脂肪の牛乳・乳製品の摂取量が多いほど、骨を作る指標である骨形成マーカーが高くなる関連性。▽牛乳・乳製品の摂取量が多いほど、骨代謝を調節する副甲状腺ホルモンのバランスが保たれる可能性。
雪印メグミルクは「今後も健康ビッグデータ解析により牛乳・乳製品摂取と健康状態の関係を明らかにし、当社が強みとする骨や乳酸菌などの深耕に加え、ミルクの新たな健康価値を研究していく」としている。
研究成果は、国際学術雑誌「Bone Reports」に「日本人成人における牛乳・乳製品摂取量、骨代謝マーカーおよび音響的骨評」として掲載された。