11.5 C
Tokyo
14.6 C
Osaka
2025 / 12 / 19 金曜日
ログイン
English
逆光線(コラム)自由意志への過信

自由意志への過信

米国の生理学者ベンジャミン・リベットが約40年前に行った実験では、自明のものとされている人間の「自由意志」が実は存在しないことが示唆され、論争を巻き起こした。詳細は他で調べていただくとして、被験者が行動を意識的に決定する約0.35秒前には、それを行うため脳が無意識に準備を始めていることが分かったのだ。

▼2日に起きた羽田空港事故の原因はいまだ不明だが、離陸順に関する管制官の指示を、海保機側が離陸許可と誤解した可能性が指摘されている。

▼人間はどんなに慎重なつもりでいても、自分が正しいと信じている(ことさえ意識していない)信念については、疑う余地にすら思い至らない。この種のミス全般に言えることだろう。

▼個人の自由な意志は社会の大前提。だがそれを過信することも、また大きなリスクをともなう。われわれが自由に行えると考えている意思決定の根底にあるのは、人間にはコントロール不能な偶然性、世界の複雑性だ。これに抗するには、自由意志によらず不都合が起こりえない仕組み作りが必要になる。事故防止にとどまらず、あらゆる社会制度に言えることではないか。

関連記事

インタビュー特集

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。