キユーピーが海外食育活動を報告 「サラダで野菜をおいしく」

キユーピーはこのほど、23年度に実施した海外での食育活動を報告した。同社の食育活動は1961年に旧仙川工場の見学から始まり、現在は生産拠点を置く海外の国・地域まで拡大している。なかでも近年は、サラダを食べる習慣の少ない中国や東南アジアを中心に「サラダで野菜をおいしく食べる」啓発に注力している。

中国では北京、杭州、広州の工場見学を実施。同3工場は23年5月、中国食品科学技術学会から「食品科学普及基地」に認定された。2006年に北京と杭州から開始したこの取り組みは、「“サラダ化”や健康寿命延伸の提案が飲食文化・健康な飲食の貢献につながる」ことや、「野菜の正しい知識を伝えて自分で調理しておいしく食べる食育プログラム」などと評価された。

同社では学校、企業、高齢者施設、小売店の店頭などでも、サラダのおいしさや価値を伝える健康普及活動を実施。現地従業員を講師に、参加者に合わせ野菜の栄養や健康に対する講義、サラダ作り体験などを行っている。22年度までは上海を中心に活動してきたが、23年度からは中国食品科学技術学会と連携し、対象エリアを拡大。24年度以降はプログラムの内容をブラッシュアップし、さらなる充実を図る。

キユーピーマレーシアでは、17年から小学生を対象に「サンドイッチ教室」を開催。野菜を使ったサンドイッチ作り体験を通じて、子どもたちが楽しみながら朝食や野菜摂取の大切さを学べるような内容に工夫した。21年度のオンライン化により、展開エリアがマレーシア全土に拡大。23年度は53回開催し、約1千600人が参加した。