日本ジェラート協会 マエストロコンテスト実施へ 「真似できない商品でおいしさ発信を」総会で鈴木会長

日本ジェラート協会は、このほど都内で通常総会を行った。24年度も引き続き安全安心を最重点課題とし、検体自主検査の徹底やHACCPに基づいた衛生管理体制の構築、正しい表示普及の徹底など衛生品質の向上に努める。

消費拡大に向けては「ジェラートの日」を活用したイベントや「ジェラートマエストロ制度」促進などを掲げる。24年度は「ジェラートマエストロコンテスト」(イオンモール幕張新都心)を予定し、コロナ禍からの立ち上がりと秀逸な日本のジェラートをアピールする。

鈴木俊之会長(秋葉牧場)は、「本年は100年に1度といわれる猛暑のなかゴールデンウイーク以降、例年を大きく上回る高温となり当協会も大きな恩恵をうけた。厳しかったコロナ禍を思えば大変ありがたい夏だった。一方で、資材・原材料の高止まりや、光熱費、人件費、物流費の高騰が継続し円安傾向にあることから今後の情勢も不透明だ。国内外の動きを注視する必要がある」と語った。

人手不足も業界にとって大きな懸念材料であることから、「全般的に厳しい市場環境が予想される。こういう時こそ個々の会員が得意分野を生かし、おいしく安全で真似のできない底の深い商品を製造販売しジェラートのおいしさを発信することが肝要」とさらなる市場活性に向け協調を呼びかけた。

来賓あいさつで日本アイスクリーム協会の石井克明専務理事は「上期のアイス市場は万々歳といえる状況だった。振り返れば、昨年からの価格改定は今年に入っても続き年度開始時点で10%程度の重荷を背負った状態だったとみられる。5月以降は記録尽くしの猛暑で下期に入っても暖かさが続いた。このままいけば23年度は6千億を超える見込みだ。今後もジェラートとともに魅力を発信し、キングオブデザートの地位を揺るぎないものにしたい」と述べた。