林原が「ナガセヴィータ(株)」へ社名変更 長瀬産業・上島社長「バイオの中核製造会社として位置付けている」

林原(岡山市)は、2024年4月1日に社名をナガセヴィータ(Nagase Viita)株式会社に変更すると発表した。1883年、水あめの製造で創業した同社は今年、140周年を迎える。それを機に、会社の存在意義を表明する「パーパス」の検討を進める過程で、親会社である長瀬産業グループのグローバルブランディングの方針を受け、新社名が検討・考案された。

ヴィータ(Viita)は、生命、暮らしを表すラテン語の「Vita」に「i」を加えた造語で、並んだ2つの「ii」には共生や共創という思いを込めている。なお、パーパス(存在意義)は「生命に寄り添い、人と地球の幸せを支える。」とした。

同社は12年に長瀬産業のグループとなり、今年4月にはナガセケムテックス福知山事業所の生化学品事業を統合した。長瀬産業の上島宏之社長は「長瀬グループにおける、バイオの中核製造会社として位置付けている。今回は満を持しての社名変更となる」としている。

8月10日にホテルグランヴィア岡山で林原の全社員約750人が参加して開いた記者会見では、林原の安場直樹社長が「地球環境の課題をわれわれの素材と技術で解決していきたい。この岡山から世界へ、力強く羽ばたいていく」と力を込めた。

また、上島社長は「現在、注力事業の半導体、フード、バイオへ経営資源を投入している。ナガセヴィータのユニークな製品と、NAGASEの信用、ネットワークとを掛け合わせ、世界へ展開していきたい」と意気込みを示した。