Burnett Mary Regional Group(以下BMRG)、出光興産およびJ-オイルミルズの3社は、豪州クイーンズランド州の協力のもと、非可食油原料樹の「ポンガミア」の植林を起点とした持続可能な航空燃料(SAF)のサプライチェーン構築に向けた検討を進めることで合意した。
航空業界ではCO2削減の具体策としてSAFの安定供給の実現に対する要請が高まっている。SAFは非化石由来の原料から製造されるが、その技術プロセス・原料は複数あり、食用作物と競合の少ない原料の確保が課題となっている。
こうした中で、東南アジアやオセアニアに分布するマメ科の植物「ポンガミア」は、油収量効率の高い非可食原料樹であり、SAF原料としての活用が期待されている。
J-オイルミルズと出光興産は、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、バイオ原料確保によるSAF製造・プラスチックリサイクル・バイオ化学品活用などのバイオマス事業の構築に関する検討に共同で取り組むことで合意している。
今回、その一環として、クイーンズランド州で植林・栽培・収穫などの幅広い自然資源管理を行うBMRGとの間で、非可食油原料樹である「ポンガミア」の植林を起点としたSAFサプライチェーン構築に向けて検討を開始することで合意したもの。
今後は、「ポンガミア」の植林・管理によるCO2固定化や、植林を起点とした植物原料の確保によるSAFサプライチェーンの構築(収穫・搾油・輸送・SAF製造)、森林投資などに関する投資を行い、クイーンズランド州における2023年内の小規模栽培実証開始を目指す。