7.4 C
Tokyo
6 C
Osaka
2026 / 01 / 30 金曜日
ログイン
English
飲料系酒類アサヒビール次期社長に松山一雄氏 世界一わくわくするビール会社へ 消費者視点で「脱・同質化」

アサヒビール次期社長に松山一雄氏 世界一わくわくするビール会社へ 消費者視点で「脱・同質化」

4年間にわたりトップを務めたアサヒビール・塩澤賢一社長から、3月16日付でバトンを引き継ぐ松山一雄氏。この間に専務取締役マーケティング本部長として、塩澤氏が掲げる「バリュー経営」推進の陣頭に立ってきた。酒税率改正、飲酒人口の減少などターニングポイントに差し掛かる酒類業界。リーダーとしての手腕に期待がかかる。

在任期間の大半を襲ったコロナ禍にあって、困難なかじ取りを強いられた塩澤社長。22日、後任を託す松山氏とともに会見に臨み「バリュー経営を掲げ、既存の在り方にとらわれず新たな発想で新市場の創造を目指してきた」と振り返った。

業界シェアの実態を不透明にしたビール類の販売実績の開示方法変更には批判がつきまとったが、不毛なシェア争いを脱却するための決断のひとつだったと語る。

スマートドリンキングの提唱、「生ジョッキ缶」の発売、そして「スーパードライ」初の全面刷新と、困難にめげず果敢な挑戦を続けた。「その陣頭指揮を執ったのが松山さん。私を含めほぼ酒類の仕事しかしたことのない社員に、多くの気づきをもたらした」。

塩澤氏が絶大な信頼を寄せる松山氏は、鹿島建設、P&Gを経て前職のサトーホールディングス社長としても辣腕をふるったプロ経営者。アサヒビールをどんな未来に導くのか。

「ひと言でいえば、お客様にとって世界一わくわくするビール会社」。松山氏はそう説明する。

同社に関わる以前、松山氏には一消費者としてビール業界に抱いていたある思いがあった。

「日本のビールは本当にうまい。でも味もパッケージも飲用シーンも似たり寄ったり。市場が縮小しているのにシェア競争ばかりしている。イノベーションが起きない退屈な市場なのではないか。世界に誇れる品質とポテンシャルがあるのに、なんてもったいない業界なんだ」。

その後、18年に同社の一員として迎えられる。「入社してわかったのは、アサヒビールの社員たちは最高の品質とコスト競争力、ボリュームの最大化へ、全力で取り組んでいるということ。ただ残念なことに、お客様のためのイノベーションに向かわず、ゼロサムの同質化競争から脱却できていなかった」。

マーケティング本部長として、ボリュームからバリューへの転換、すなわち「バリュー経営」の推進に腐心。消費者の視点から顧客のわくわく感を追求し、ときには業界の常識にも挑戦してきたと語る。

「酒類は嗜好品であり必需品ではない。でも正しく付き合えば、人生に彩りを添えるよきパートナーになれる」が信条だ。

「お酒は個人的には大好き。でも日本の成人人口のうち、半分くらいはお酒を飲まない。愛するあまり、そこを見失って的外れな提案をすべきではない。お客様に価値を見出していただけるストーリー、ブランド、タッチポイントづくりに取り組みたい」。

関連記事

インタビュー特集

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。