2022年12月の主要量販の既存店売上高は、ほとんどのチェーンで前同を上回った。昨年12月は、3年ぶりに行動制限のないクリスマス、年末となったが、旅行、帰省の動きが回復する一方、新型コロナ第8波の感染拡大もあり、ホームパーティーや帰省先での内食機会増などが既存店売上高を押し上げたものと見られる。
全体的にはGMS(総合スーパー)、SM(食品スーパー)とも客数減を客単価増でカバーした。GMSではイトーヨーカ堂、ユニー、イズミなど、SMではアークス、ヨークベニマル、マックスバリュ西日本、マルキョウ、丸久などが、客数前年割れを客単価の大幅増で既存店100%超としている。
マックスバリュ東海の客単価の内訳は、1品単価102.8%に対し、買上点数100.1%。1品単価の上昇分が客単価アップにつなげた。
イオンリテールの食品部門は4か月連続で既存店売上高が前同を上回った。畜産、ごちそうメニューの品揃えを強化したデリカ、水産に加え、グロサリー、日配品も好調に推移。クリスマスケーキやおせち、ごちそう商品の予約を強化したネットスーパーの年末年始期間(12月23日~1月2日)の売上高は、前年比約3割増と伸長した。
パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングス(PPIH)のGMS部門(旧ユニー)の食品売上高は100.8%。食品・生鮮食品では精肉や日配、寿司などの年末需要品を中心に好調な動きを見せた。