酸っぱい食べ物を甘く感じさせる特徴を持つ果実「ミラクルフルーツ」の収穫量世界一のミラクリングループはこのほど、同果実の成分を使用したラムネ菓子「あまなーれ」を発売。同成分の特徴を生かし、糖質制限を余儀なくされている糖尿病患者やダイエットコントロールなどのサポート補助食品としての役割が期待される。
同ラムネを食べた後の約30分から1時間は、酸味のある食品は基本的に甘く感じる。これはミラクルフルーツを食した後の特徴で、ミラクルフルーツに含まれるたんぱく質成分「ミラクリン」が舌の上で酸味成分と合わさることで、脳に甘みとして信号を送ることによるもの。舌を麻痺させるわけではないので、そのほかの旨味、塩味、苦みなどの味は変わらない。具体的には、柑橘系の果実や飲料のほか、トマトやビール、ワインなども甘く感じ、100%レモン果汁も甘みを感じるほど。
ミラクルフルーツとは、西アフリカ原産のアカテツ科の赤い小型の果実。同社は1992年から同果実の研究育成を始め、現在はフィリピンにある約5haの自社農地で栽培している。同果実は収穫後の劣化が早いため、冷凍保存か、フリーズドライ加工により常温での長期保存も可能になっている。同社は23年、農場敷地内にフリーズドライの自社工場を設立する予定。
「あまなーれ」は、ラムネ4粒入りで税別500円。賞味期限は1年。現在は雑貨系卸ルートから一部小売店での販売を行う予定で、今後は菓子卸ルートからも販売していく。
そのほか、グループの一般社団法人ミラクリンはⅠ型糖尿病の子どもたちなどの糖尿病患者などや障がい者施設への支援を、ミラクルフルーツ事業を通して行っている。