「海苔の需要回復に期待」 大阪海苔協同組合 総会で村瀬理事長が期待感表明

大阪海苔協同組合は6月24日、ホテルニューオータニ大阪で「第67期通常総会」を開催。会員・賛助会員など31人が参集した。村瀬忠久理事長(大乾社長)が「消費が戻りつつあり、今後は海苔の需要回復にも期待が持てる」とあいさつ。

会では前期の活動が報告された。コロナ禍で行事の中止や縮小が続く中、大阪市社会福祉協議会への車椅子の贈呈は例年通り実施し、2台(通算244台)が贈られた。組合員(30社)と賛助会員(15社)の数は変更なく、理事13人、監事2人の再任を承認した。

村瀬理事長のあいさつ

世界はロシアのウクライナ侵攻で混迷が続き、国内では急激なインフレが起こり生活に影響を与えている。海苔業界は生産量が前年に続き64億枚前後と少なく、もっと値上がりするはずだが思うほど需要が伸びていないのかと思われる。ただ昨今は消費が戻りつつあり、今後、海苔の回復にも期待が持てる。輸入海苔はIQ枠が37億枚との発表があり、これを合わせると100億枚近くになる。韓国産干し海苔の成約率は約60%で、多少過剰感があるというところではないだろうか。

6月初めに有明3県の漁連に対し、公正取引委員会の調査が入った。生産者に対する全量出荷への縛りが、販売の自由を妨げているのではないかという点が問題視された。今後、通常のルートではない海苔が出てくるかもしれない。個人的には共販制度は生産者のためにも維持していった方が良いと思うが、これも時代の流れとして注視していく必要がある。