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 伊藤園、「第三十七回 伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の表彰式を開催 「手強い季語」で命の豊かさを描いた句を夏井いつきさんが称賛

 伊藤園は10月15日、「第三十七回 伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の表彰式を開催し、文部科学大臣賞に岡山県岡山市の矢野啓介さんの作品「春の海すこし鯨の乳まじる」、金子兜太賞に神奈川県平塚市の平之内里咲さんの「二億年待たせてごめん今掘るよ」が選ばれた。

 俳人の夏井いつきさんは受賞作について、「春の海、というのはあっさりしているように見えてなかなか手強い季語。この句は春の海という季語に鯨という大きな生き物を出して、春の海が本来持っている命の豊かさを真っ向勝負で描こうとした。加えて私は俳句において『少し』という言葉に大変厳しい人間だが、この『少し』という言葉がこんなに活きている句を初めて見た」と称賛した。

文部科学大臣賞受賞作品が掲載された「お~いお茶
文部科学大臣賞受賞作品が掲載された「お~いお茶

 矢野さんは前々回に佳作特別賞、前回に金子兜太賞を受賞し、今回は最高位の文部科学大臣賞を受賞するという快挙を達成。

 表彰式に登壇した矢野さんは、「昨年も鯨の句で金子兜太賞をいただいたことから、鯨の句を大きな賞で2回選ばれたことに審査員の先生方の勇気を感じた。少しという言葉や春の海という季語を使うか悩んだが、勇気をもって使ってみた。来年の春にまたこの句を思い出していただけたら嬉しい」と笑顔を見せた。

 作家・クリエイターのいとうせいこうさんは審査員総評で「昨年も金子兜太賞で同じ方の鯨の句が選ばれたが、それを超えてなおこの句は選ばれるべきではないか、という気持ちが私達にあった。皆で俳句を作り選ぶという結社ならざる結社が今回生まれ、矢野さんの句はその代表句と言っていいのではないか」と語る。

 主催者挨拶で、伊藤園の志田光正執行役員マーケティング本部長は「当社が茶産地育成事業に取り組んで50年を迎えた。新俳句大賞も、50年、100年を目指して皆様と一緒に取り組みを進めたい」と意欲を示した。

 新俳句大賞事務局長の末下洋治氏は「創作した作品をクラスや学年でディスカッションすることで、子ども達にとって新たな発見やコミュニケーションにつながる効果がある。今後も俳句創作の意義を伝えていきたい」と語るとともに、今回で審査員を引退する俳人の安西篤さんに感謝の言葉を述べた。

 37回目となる今回の新俳句大賞には、およそ45万人から173万9032句(累計約4730万句)の応募があった。
 「第三十八回 伊藤園お~いお茶新俳句大賞」は、11月3日から2027年2月28日まで作品を募集する。審査員には新たに、俳人の星野高士さん、落語家の林家たい平さんが加わる。

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