三菱食品はこのほど、帝国ホテル東京で「ビジネス・パートナー・ミーティング2026」を開催した。仕入れ先メーカートップらパートナー企業295社445人が参加。伊藤和男社長は、今後の取り組みや国内外での戦略方針を次のように語った。
◇ ◇
食品市場を取り巻く環境は人口減少や人手不足、物価上昇、物流課題や地政学リスク、AIなどの技術革新により、事業環境は大きく変化している。こうした中、私ども三菱食品は「需要を創ること」「収益力を高めること」「成長市場を獲得すること」「安定供給を守ること」の4つのテーマで、パートナー企業の皆さまと取り組みを深めていく。
「需要を創る」では、人口減少や市場成熟が進む中、生活者に商品価値を正しく訴求し、潜在需要を掘り起こすことがこれまで以上に重要になっている。デジタル×データによるDDマーケティング事業では、店頭サイネージやSNS広告、レシチャレといった様々なデジタル施策を展開、多くの企業から好評をいただいている。商品開発支援では昨年度約5000SKUの開発支援商品を販売した。日々の営業活動や売場接点を通じて得られる情報を生かしながら、新たな需要を生み出し、メーカーさまの強みと小売業さまのニーズをつなぐ役割を果たしていく。
「収益力を高める」という観点では、データ基盤とAI活用を進める。当社は昨年度、業界に先駆けて基幹システムのフルクラウド化を実現。これにより、社外の皆さまとのデータ連携が容易になり、AIを組み合わせることで、従来では考えられなかった取り組みに挑戦できる。このアドバンテージを生かし、パートナー企業の皆さまと収益力を高める施策を進める。
例えば、データとAIを活用し、店舗ごとの特性に応じた品揃えや棚割り提案を短時間で生成。実店舗での検証では、売上が7.6㌽向上した効果が出ている。現在こうした取り組みが複数進行しており、本日は日清食品さまとの具体的な事例をご紹介する。
「成長市場の獲得」では、三菱商事の経営資源も活用し、北米・アジア・欧州のそれぞれの地域で現地企業との協業を通じ、パートナー企業の皆さまの商品やブランドの価値を海外の消費者へ届ける。
「安定供給を守る」では、25年に総合物流会社ベスト・ロジスティクス・パートナーズを設立。業界横断で物流データ・物流資産を共有・最適化し、サプライチェーン上流における共同物流センターの設置、配送効率の向上、CO2排出量の削減など、パートナー企業の安定供給を支える強固な物流基盤を構築。業界の垣根を越えた共同配送コンソーシアム「CODE」、サイバーセキュリティ関連では「流通ISAC」など、こうした連携を通じてサプライチェーン全体の持続可能性向上、セキュリティ対応力の強化にも取り組んでいる。
当社は昨年、三菱商事の完全子会社となった。この1年で、従来の食品流通という枠組みを超えて、より幅広い視点でパートナー企業の皆さまとお話しできるようになってきたと感じており、三菱商事のリソースも活用して、より迅速に、より効果的な取り組み実現に向けて尽力する。
私ども三菱食品は、これからの食品市場において、単に商品をお届けするだけではなく、皆さまとともに新たな価値を創り出していける存在でありたい。「三菱食品がいてよかった」と感じていただけるよう、全社一丸となって、パートナー企業の皆さまとともに、食品市場の発展と新たな価値創造に挑戦していく。
