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アサヒ飲料からNOギルティ炭酸 コーラ市場に「一石を投じる挑戦」 選ぶ理由があるギリシャ生まれの「green cola」新発売

 ギルティ炭酸飲料など背徳消費を謳った商品が市場を賑わす中、アサヒ飲料はスモールスタートで健康にも配慮したNOギルティ炭酸飲料に挑む。

 5月12日、植物由来の素材であるステビアとコーヒー豆由来のカフェインを使用し砂糖不使用・カロリーゼロのコーラ飲料「green cola」を1都3県(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)のコンビニ限定で新発売する。

【アサヒ飲料『green cola』市場導入戦略説明会】で近藤佳代子社長(左)と岸谷蘭丸さん
【アサヒ飲料『green cola』市場導入戦略説明会】で近藤佳代子社長(左)と岸谷蘭丸さん

 発売に先立ち8日、渋谷モディ(東京都渋谷区)のイベント会場で市場導入戦略説明会に臨んだ近藤佳代子社長は「これからのコーラのあり方に私たちは一石を投じる挑戦をしていく」と意欲をのぞかせる。

 「green cola」は2012年にギリシャで誕生し現在52の国や地域で展開している。
 日本での展開にあたっては、おいしさと砂糖不使用の両立といった物性面に加えて、同ブランドの背景にある考え方や価値観に着目した。

 その考え方や価値観とは、名だたるコーラ飲料の競合ブランドが市場を席捲する中、自然由来素材など使った「green cola」をあえて選択するといった動きとなる。
 本国や他の展開国では、名だたる競合ブランドを「NO」と選択しないZ世代(20代)に受け入れられているという。

 このような動きを踏まえ、砂糖不使用やカロリーゼロであることを「NO is Smart」というメッセージを通じて訴求していく。
 「『NO』と言えるZ世代と我々の『NO is Smart』という価値観がすごくマッチしている。『green cola』を、選ぶ理由があるコーラと位置付けている。選択肢が増えることで市場の活性化にもつながると考えている」と語る。

高橋徹マーケティング一部長
高橋徹マーケティング一部長

 市場動向としては、コーラ飲料市場において若年層に開拓余地があることとゼロ系炭酸飲料市場が拡大していることに着目した。

 同社調べによると、炭酸飲料市場は金額ベースで横ばいと推定。この中で無糖炭酸(シェア20%)や果汁系炭酸飲料(同21%)を上回り37%のトップシェアを握るのがコーラ飲料となる。

 コーラ飲料市場について、高橋徹マーケティング一部長は「10代・20代の若年層とエントリー層の減少が見て取れる。ここがコーラ飲料の課題であり、1つチャンスになると考えている」と述べる。

 一方、ゼロ系炭酸飲料は金額ベースで近年右肩上がりに成長し、2024年に410億円強と推定。容量ベースの販売規模では、コーラ(シェア23%)、果汁炭酸(同23%)に次ぐシェア16%を占め、サイダー(同14%)やエナジー炭酸(同8%)を上回る。

 その成長を支えているのは10代・20代であることから「非常にチャンス」とみている。
 10代・20代がゼロ系炭酸を支持する理由については「10代・20代はコーラ飲料を筆頭に有糖離れが進む世代と言われているが、炭酸飲料を決して飲まないわけではなく、健康意識の高まりからゼロ系なら飲もうという意識が消費行動に現れている」との見方を示す。

 背徳消費も拡大しつつある中、若年層の消費はそれとは相反せず、シーンによって将来に備える消費もあり1人の生活者の中で二極化しているとみている。

 「背徳消費ということだけではなく、NOギルティであることが将来に備えるスマートな選択になり生活者に長く支持されるブランドへと育て上げていきたい」と力を込める。

 中身については「使用原材にも気を遣うことで罪悪感を排除し、さらに、おいしさに徹底的にこだわったブランド。今回、本国(ギリシャ)の承認を得て、日本の生活者に向けに、骨格をそのままにカスタマイズした。後味の部分にかなりこだわっている」と自信をのぞかせる。

 コミュニケーションは、マス広告は行わず、共感・目撃・拡散を促す新手法を取り入れる。
 「皆さんに手に取っていただき、それを周りの方に目撃していただき拡散いただくことで生活の中に根づかせていきたい」(近藤社長)という。

 この考えのもと、岸谷蘭丸さん、長浜広奈さん、MON7A(もんた)さん、JESSICAさんを起用したWEBCMを5月8日から公開し、5月9日と10日には誰でも「広告タレントデビュー」が体験できる参加費無料のイベントを渋谷モディで開催している。

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