逆光線(コラム)缶詰業界100年の歴史

缶詰業界100年の歴史

 戦前戦後の食糧難から、高度経済成長期を経て、災害時の食糧供給と長きにわたって、人々の生活を支えてきた缶詰業界は大きな転換点を迎えている。

▼かつては安価で手軽、常温保存可能で非常時にも頼れる万能選手だった缶詰だが、インフレの波には抗えず、原材料費や物流費の高騰、気候変動による不安定な供給と労働力不足が追い打ちをかける。

▼日本缶詰びん詰レトルト食品協会の池見賢会長は年頭あいさつで「缶詰はもはや家計に優しい食品とはいえない」と言及したうえで、「時代にふさわしい価値を発信していこう」と呼びかけた。加工食品の原点である、保存性・安全性・品質の基本価値に加えて、サステナビリティや食品ロス削減、ローリングストックの普及など、缶びん詰レトルト食品が果たす役割は広がっている。

▼1927年に発足した協会は来年創立100周年を迎える。「その時々の社会変化に向き合い、技術や仕組みを磨き上げ、いかなる状況においても安心して手に取っていただける食品であることを追求してきた歴史でもある」。次の100年に向けた挑戦が期待されている。

カナエ モノマテリアルパッケージ

関連記事

インタビュー特集

ごま・きな粉の真誠 冨田博之社長 新領域への挑戦果敢に 「おつまみ」で新たな売場開拓

ごま・きな粉の真誠(愛知県北名古屋市)の25年12月期連結売上高は104億6100万円となった。前年をやや割り込んだものの、価格改定や相場変動で一部原料ごまの価格が軟化したことなどから粗利が改善、営業増益とした。

生産現場が潤う農業を 安定供給と安定価格実現 アムハイドロ・パシフィック ポール・マイルズ社長

気候変動や耕作地の減少、後継者不足など農業が抱える課題は多い。農作物を扱う流通・小売業にとっても、天候に左右されやすい不安定な供給量とそれに合わせた価格の変動など、問題点はいくつも挙げられる。

“お米の新たな発酵食品” 代替肉CoMeat®需要創出に挑む 跡部季子取締役

プロテインクライシスが叫ばれる昨今、キノコなど糸状菌から作られる代替肉(マイコプロテイン)が注目を集めている。2021年設立のアグロルーデンス(佐賀清崇社長)は、お米と麹で作った新たな発酵食品CoMeat®を展開。

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。