NAGASEグループのナガセヴィータは、社員一人ひとりに世界の食料問題に関心をもってもらおうと、国連が制定した10月16日の「世界食料デー」に社内イベントを開催した。同社の食育プロジェクト「SCHOOL OF FOOD」の一環として実施したもので、福知山事業所会議室・社員食堂と岡山第二工場・岡山機能糖質工場内社員食堂の2か所、約240人に特別ランチやチャリティー企画の提供、国連WFPの活動を紹介した。
同社はパーパス「生命に寄り添い、人と地球の幸せを支える」の実現に向けて、「安定的な食料確保」を重要課題として掲げる。「SCHOOL OF FOOD」は、昨年より同社が始めた新たな社会貢献活動で、持続可能な社会の実現に向けて、食を取り巻く課題を多角的に学ぶ機会を社内外に提供する。昨年は社外活動として、学校での講演会実施や岡山県の地域イベントに参画した。
当日食堂では、テーマ国であるカンボジアをイメージした食事、チャークニャイ・サイチュルーク(生姜と豚肉の炒め物)、サムロー・ココ(具沢山野菜スープ)、カンボジアサラダ、ごはんを提供。特別ランチを食べた従業員からは「普段食べたことのない料理だが、意外とおいしい」「カンボジアを身近に感じる機会になった」などと好評だった。

また食堂横スペースでは、国連WFP協会職員による展示パネルの紹介や活動紹介映画を上映。チャリティー企画では、レッドカップキャンペーン対象商品の紹介とともに、今回初めて古本寄付企画「チャリボン」も行った。
テーマに取り上げたカンボジアは、1994年より国連WFPの学校給食支援を開始、2028年に卒業を予定している。学校給食支援は、技術支援やサプライチェーンの構築に段階的に取り組み、最終的には各国が自立して供給できる体制を目指す。

イベントに協力した国連WFP協会の青木創・理事事務局長は、世界の飢餓の状況について「2024年の世界の飢餓人口は6億7000万人。東南アジアは減少傾向にあるが、中東やアフリカは増加していて継続して飢餓への支援が必要。発信力のある企業が積極的に取り組んでくれることに非常にありがたく思う。また企業は個人の集まりであり、組織に属する一人ひとりが、日常の行動について考えるきっかけになって欲しい」と話した。


