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加工食品菓子フルタ製菓、カカオ豆高騰など厳しく激変する外部環境に柔軟対応 複数の設備投資を計画 社員の成長にも期待 古田盛彦社長が語る

フルタ製菓、カカオ豆高騰など厳しく激変する外部環境に柔軟対応 複数の設備投資を計画 社員の成長にも期待 古田盛彦社長が語る

 フルタ製菓は今期(3月期)、ファミリーチョコレート・ポケット菓子・「チョコエッグ」・焼き菓子に業務用チョコレート事業と2022年にグループ入りした杉本屋製菓の事業を加えた6本柱に引き続き注力しつつ、カカオ豆高騰など厳しく激変する外部環境に柔軟に対応する。

 今期売上高は、杉本屋製菓を含めたグループ計で前年比14%増の300億円、フルタ製菓単体で15%増の268億円を計画。

 5月21日、取材に応じた古田盛彦社長=写真=は「チョコレートの原材料価格はものすごく高騰した24年4月頃と比べ落ち着いているものの引き続き高値安定しており、2、3年前と比べ5~6倍で推移している。コストアップの吸収を念頭に、既存のラインアップに加えて新しい価格帯や新形態の提案を用意している」と意欲をのぞかせる。

 コメの高騰など外部の環境変化にも目を配る。

古田盛彦社長
古田盛彦社長

 「米菓の特売頻度が減るとチョコレートやビスケットにも必ず影響が出てくる。外部環境が激変している中で、基本的には6本柱で対応しつつ、二の矢、三の矢も考えている。変化にできるだけ迅速に対応していく。多くのアイテムの中から芽が出てきたところに追加投資していくことも必要」と語る。

 すでに好調に推移している「チョコエッグ」と焼き菓子からは新商品を続々と投入。「チョコエッグ」からは5月19日に「チョコエッグ(名探偵コナン5)」を新発売。これに先立ち5月12日には「チョコエッグキッズ(はたらく細胞)」を発売開始した。

 焼き菓子では、新たにアップルティー味の紅茶クッキーをアソートして磨きをかけた「リプトン紅茶クッキー3種アソート」を前期の3月に投入した。

 今期に入ると、「ポテトアップルパイクッキー」(4月21日)、「甘熟王バナナクッキー」(5月26日)、「ザクザクたまごクッキー」(6月9日)、「ザクザクWソルトクッキー」(同)、「サンリオキャラクターズ チョコチップクッキー」(6月23日)と矢継ぎ早に発売。

 新しい価格帯や新形態商品の開発にあたり今期から来期にかけて、複数の設備投資を計画する。

 その一つは焼き菓子。「遊休ラインが何本かあり、それらを改修して全ラインが稼働するようにする。加えて、いままで外注していた部分を内製化してコスト削減にも取り組む」という。

 業務用チョコレートの製造能力も向上するように、高まるアイスクリーム用チョコレート需要などに対応していく。

 杉本屋製菓についても「強みであるシートグミと羊羹の2つの製造能力を伸ばしていく」との考えを明らかにする。

 消費動向ではインバウンドにも着目する。

 4月13日から5月12日にかけては、大阪・関西万博に出展する大阪外食産業協会(ORA)パビリオン「宴~UTAGE~」の盛り上げの一翼を担った。
 
 期間中、フルタ製菓で5品、杉本屋製菓で2品を販売したところ、来店客の声からポケット菓子「セコイヤチョコレート」の認知の高さが再認識できたなど、販売面以外の収穫が大きかったという。

 大阪・関西万博での販売には多くの社員が参加。30人程度の社員が代わる代わる売場に立ち、来場者と接した。

 「直売所『ふるたす』やクリスマスセールなどもそうだが、所属部署を問わず直接お客様と接する機会をどんどん増やしていきたい。お客様の声に耳を傾けるのが市場動向をつかむのに一番手っ取り早く、教育にもつながる。万博に関しては、基本的に正社員で回していくと決めてやり切った」と述べる。

 社員の成長にも期待を寄せる。

 「当社は上司と部下、社員と役員の縦の層の距離感が非常に近く、部下からすると上司の行動が手に取るように分かり勉強にもなっている。その上で、現場に立ちお客様と直に接することで、部署内での会話が活発化し新しいアイデアにつながる可能性がある」とみている。

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