17.2 C
Tokyo
20.4 C
Osaka
2025 / 11 / 16 日曜日
English
逆光線(コラム)輸入急増するコメ 供給側の思いは
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

輸入急増するコメ 供給側の思いは

台北で開かれたアジア最大級の食品展示会を訪れた。印象的だったのが、コメを扱う企業の多さだ。われわれと同じく主食としているので当然ではあるが、日本の展示会ではほかの食品と同じように、これほどあちらこちらに並んでいるのを目にすることはあまりない。

▼それがわが国のコメ流通の特殊性なのかと考えつつ、出展していたメーカーに最近の販売事情を聞いてみた。ついこの間まで日本のコメを売り込むのに必死だった貿易商社が、最近は台湾米を日本に輸出するために奔走しているという。

▼財務省が先週発表した貿易統計によると、5月の民間によるコメの輸入量は1万tを上回った。昨年度の年間が3000tだったので、単月で年間輸入量の3倍を超えたということだ。高い関税を上乗せしても、なお国産米より安い現実がある。

▼その台湾のメーカーが売りたいのは、有機や品種をうたった上質な商品。商社と交渉したものの、値段が折り合わなかった。積極的になれない理由は、ほかにもある。「日本の生産が安定したら、すぐに必要とされなくなるだろう」。そう冷静につぶやいた。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点