「海苔は求められている」生産者任せ脱し仕組みを 大阪海苔協同組合 稲野副理事長

大阪海苔協同組合の稲野達郎副理事長(大森屋社長)は海苔業界の現状について「今までのように、生産者任せで良いのか。全国の組合も巻き込んで、仕組みから考えなければならない」と指摘。その上で「海苔は求められている。われわれの使命は、日本の海苔のおいしさを伝えること」と力を込めた。

6月20日に開かれた大阪海苔協同組合の席上、述べたもの。この日、体調不良で欠席した村瀬忠久理事長(大乾社長)に代わりあいさつに立った。稲野氏は3年連続の高値になったことに触れ、「寿司店やコンビニ、スーパーには値上げを受け入れてもらったが、実際に食べるのはその先の消費者。消費者に生産の事情は関係ない。関係あるのは懐具合。それで買うに値するかどうか判断する」と説明。

「コンビニでは海苔のないおにぎりが増えている。若い人にとっては、それが当たり前になるかもしれない。このままだと海苔離れが進んでいく、と非常に危機感を持っている」とする一方で、組合が節分に開いたチャリティセールに触れ、「大変よく売れた。海苔は求められている」と強調した。