規格外果実を救え! 第3弾は「尾花沢すいか」 チューハイに活用しロス削減 キリンビール

問題なく食べられるのに、売り物にならず廃棄される規格外果実。これをおいしいチューハイに変えることで救おうとスタートしたのが、キリンビールが展開する「氷結mottainai プロジェクト」だ。

新発売の第3弾は、山形特産「尾花沢すいか」を使用した期間限定品。フードロス削減に貢献するとともに、売上げ1本につき1円を果実農家支援のために活用する。

「シリーズで初めて、JAからの逆提案で生まれた。第1弾を発売した昨年6月にメールをいただき、とても驚いた」と語るのは、開発を担当した同社マーケティング部の山岡加菜氏(=下写真中央㊧、5日の発表会で)。実際に産地を訪れて廃棄される果実の現状を知り、また尾花沢すいかのみずみずしいおいしさを実感して商品化を決めたという。

5日の発表会で
5日の発表会で

JAみちのく村山の志村秀弥氏=同㊨=は「コンビニで第1弾の『浜なし』を見つけて、飲んでみたらおいしかったのがプロジェクトを知ったきっかけ。尾花沢すいかも毎年何十tも廃棄されてもったいないので、なんとかしたいと考えて連絡した」と明かす。

果実が柔らかくなり食感が損なわれた「うるみ果」や、空洞化、形の悪さなどで市場に出せず廃棄される規格外果実が全体の3%程度発生するという。

これをおいしいチューハイの原料として生かすことで、すいか約2000個分にあたる約16tの「モッタイナイ果実」のロス削減と農家支援に取り組む。

「キリン 氷結mottainai 尾花沢すいか(期間限定)」は6月17日から全国で発売。350㎖/500㎖缶(オープン価格)。アルコール度数4%。