曲がり角にきた機能性表示食品

機能性表示食品の届出撤回に歯止めがかからない。グローバルニュートリショングループは、機能性表示食品の撤回件数は2127件で、その数は届出件数の4分の1に及ぶと発表した(10月9日現在)。表示で商品のベネフィットを訴求できるようになったものの、事業者が期待した業績を得られていない事例も増えていると分析している。

▼同社によると23年の機能性表示食品の市場規模は8000億円で、前年比14%増。成長率はサプリが2%、食品・飲料が20%と後者の堅調さが際立つ結果となった。「睡眠」「免疫」「ストレス」では食品・飲料のシェアが高い。市場では目的に応じた形態の商品を市場投入する必要がありそうだ。

▼サプリ離れは数年前から米国でも指摘されてきた。米国のサプリの剤形は非ピル型のグミが急成長。またウェルネスフードへの消費者の支持が拡大している。

▼紅麹サプリ問題を契機に消費者のサプリへの信頼が揺らいでいる。青汁やコーヒー飲料などで機能性をうたった加工食品のSNS広告が増え始めた。市場は新たな局面を迎えている。